かめ(当記事の著者)は日清食品さんのカップヌードル カレーが大大大好きです!!!
しかし、欲望のままにスープまで丸ごといただいてしまうと、1日の食事の栄養バランスをコントロールするのが極めて難しくなるため、健康的な代替品を自作することにしました!!!
※当記事はYouTubeに動画も公開しています。
カップヌードル カレーの中身や風味を調査
代替品を作るためには、まずは原材料と栄養成分表示の調査ですね♪
<原材料および栄養成分表示から読み取れる情報>
- めん自体が調味料でしっかり味付けされている上に、油で揚げられている。かやくには食塩が添加されていないことから、めんには食塩がなかなか練りこまれていて、めんだけでも普通にうまい。
- カップヌードルやシーフードヌードルと比べると、めんに糖類が加えられており、甘めのテイストに調整されている。
- ポークエキス、豚脂、味付豚ミンチ、味付豚肉といったように、豚ベースのポークカレーになっている。(かめは豚肉が好物)
- カレー粉、カレー調味料、辛味調味料、香辛料、酸味料、香辛料抽出物などが、スープをカレー味にしている原材料と思われるが、具体的なスパイス名は読み取れない。
- スープには豚脂の他にマーガリン、ピーナッツバターが加えられており、スープも丸ごといただくと、脂質20.4gも摂取することになる。(うますぎてかめはスープを残すことができない…)
- 肉に対してめんの分量が多いことから、たんぱく質9.0gのアミノ酸スコアは小麦粉寄りの低い数値となっていることが予想される。
- めん・かやく2.2g、スープ2.2gの食塩相当量はやばい。
- 【くん液】が、カップヌードルの独特の風味を生み出している原材料と思われる。
- ビタミンB1、ビタミンB2、カルシウムが栄養補給のために添加されている。
世の中のおいしいものが「糖質」「脂質」「塩分」「アミノ酸」で構成されているのは理解していますが、
「脂質」「塩分」の摂り過ぎになってしまう点は改善が必要ですね!!
今回は風味の調査のために、3個購入してスープも丸ごといただきました(←代替品を自作することを言い訳にして、思いっきり食べたかっただけです(笑))
<見た目および味見による確認と考察の結果>
- カレー粉の見た目は、手持ちのインデアンカレーの粉と比較して褐色が強い。脂質を含むため、粉のカレーとの比較では、スパイスの種類の推測は難しい。
- お湯を注ぐと食べ親しんだカップヌードル カレーのいい香りが立ち昇り、食欲をそそられる。香りがする素材は加熱調理ている間に香りが飛んでしまうが、お湯の温度でスパイスの香りが放出されるカップラーメン カレーは、画期的な発明品だとかめは思う。
- 【フェヌグリーク】と【くん液】の香りが感じられ、クセのあるスパイスの香りは特に感じられないことから、標準的なカレースパイスの配合(【ターメリック】【コリアンダー】【クミン】【フェヌグリーク】)と予想。特に、カレー感を出すために【クミン】【フェヌグリーク】が多めと予想。
(甘味・酸味が出る陳皮、好き嫌いの分かれるシナモン・クローブ、清涼感の出るカルダモンや葉っぱ・種子系のスパイスの含有量は少ないのではないか) - 唐辛子のような破片が見当たらないが、唐辛子のような辛みが適度にある。香辛料として【ブラックペッパー】を利用し、香辛料抽出物として唐辛子の辛みである【カプサイシン】を添加していると予想。
- かやくのフライドポテトは炒めることで形状が保たれており、スープにじゃがいもが溶けている感じはない。小麦粉、でん粉、加工でん粉によりスープにとろみが加えられており、香りがすぐに飛ばないようになっている印象。
- めんもスープもうますぎる!
個別に食べてもうまし!!
スープを吸ってのびのびでフニャフニャになっためんもうまし!!! - 豚肉やポークエキスの他にチキンエキスや調味料(アミノ酸等)が加えられており、ただ塩を加えただけでは表現できない旨味がしっかりある。
※脂質が豊富なため、脂溶性ビタミンやポリフェノールを多く含む野菜を一緒に食べるべし!
※塩分が豊富なため、カリウムを多く含む野菜や果物を一緒に食べるべし!!
カップヌードル カレーの中身と風味、そして栄養成分が確認できましたので、代替品の検討に移りたいと思います!!
代替品の食材の選定
今回かめが、
「カップヌードル カレーと同じような風味で、かつ健康的なカレーヌードルの代替品」
を自作する上で選定した材料を紹介します!!
1.油揚げめん→玄挽き十割そば
<解説>
- かめは世界一健康的な「ヌードル」は、【玄挽き十割そば】だと信じている。
- 食塩無添加で早速塩分2.2gカット。
- そばは小麦粉と比較してアミノ酸スコアがはるかに高いので、豚肉を加えなくてもたんぱく質が補給できる。
- そばに豊富に含まれる栄養成分【ルチン】と、そば殻に含まれるポリフェノールは脂溶性であり、カレーに含まれる油脂と食べ合わせの相性が良い。
- カップラーメン カレーには糖類が加えられているが、味の濃いものと甘いものを一緒に食べるのではなく、めんとスープに分離して交互に食べることを提案。混ぜなければそばの風味もカレースパイスの風味も楽しめる。
めんの原材料としてそばを選定している時点で、全く同じものを作ることは諦めています(笑)
今回は記事のタイトルにもあるように、
【食塩無添加】
を達成することが重要ですので、それでも「うまい!」と感じられるような工夫を盛り込んでいきます!!
※玄挽き十割そばの栄養と作り方はこちらの記事で紹介しています。
2.豚脂→米油
|
<解説>
- かめは世界一健康的な「調理用油」は、【米油】だと信じている。
- トコフェロールとトコトリエノールが豊富に含まれており、強力な抗酸化作用が期待できる。
カレーは長時間の加熱を行うことから、牛脂や豚脂といった飽和脂肪酸が多い動物性の脂が利用されることが多い印象ですが、
短時間の加熱で済ませることができるのなら、
不飽和脂肪酸を多く含む植物油脂を利用した方が健康的と考えます!
<加熱時間を短くする工夫>
- 加熱が必要な具材を極力細かく切る。
- 最初に油を加えずに野菜の水分で蒸し焼きにする。
- 油を加えた後も水を加えずにドライカレーにする。
※食用油については、こちらの記事で考察しています。
3.カレー粉+香辛料・香辛料抽出物→推測による自家製ブレンドスパイス+にんにく
<解説>
- 市販のミックススパイスは配合比率が決まってしまっているため、推測により自らブレンド。
- [ターメリック1]:[コリアンダー1]:[クミン1]:[フェヌグリーク1]:[ブラックペッパー0.3]:[韓国唐辛子0.3]
- 市販のミックススパイスはターメリックとコリアンダーの比率が多く、陳皮、シナモン、クローブ、カルダモン、ローレルなどの10種類以上のスパイスが加えられているケースが多い。
- にんにくを入れればどんな料理もとりあえずうまくなる。
- にんにくの主要薬効成分であるアリシンは、そばに豊富に含まれるビタミンB1と相性が良い。
実際のスパイスの配合比率は日清食品さんの企業秘密であり、今回、細かく配合比率を変えて味比べしたわけではないため、あまり的を射ていない可能性は大です(笑)
スパイスの粉砕の細かさによって風味は大きく変わりますので、その点も特に考慮できておりません(笑)
※かめのスパイスの調達・粉砕方法はこちらの記事で紹介しています。
4.食塩→無添加に!!
<解説>
- 4.4g含まれる食塩を省くことが、健康的なカレーヌードルをいただく上で、大きな課題となる。
- 水分を飛ばして素材の旨味を引き立てる調理方法で、おいしいカレーヌードル作りに挑戦する。
今回紹介する最終形のカレーはドライカレーになりますが、水分を飛ばさずに味噌で味付けをしたカレーヌードルも試行錯誤している中で一度作っています。
かなり味噌を入れたのですが、それでもかなり薄味に感じましたので、
汁物の料理はかなり塩や旨味を加えなければおいしくならないことに気が付きました…
【食塩無添加のカレー】を作るためには、旨味の強い食材をふんだんに使ったドライカレーしかないと思いました!
5.人参→ブロッコリー
<解説>
- 油脂で加熱調理を行うカレーには、脂溶性の栄養素を豊富に含む緑黄色野菜を加えた方が良い。
- 人参は甘くなるので材料から外し、単体でも旨味が強く感じられる上に栄養が豊富なブロッコリーを採用する。
正直、ブロッコリーはカレーに入れなくてもゆでただけでもおいしいと思っているのですが、健康的なカレーヌードルに貢献するために選定しています(笑)
6.調味料(アミノ酸等)および酸味料→トマトピューレ
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<解説>
- 旨味と酸味を加えるための素材としてトマトを利用。
- トマトに含まれるリコピンは油脂と一緒に加熱調理した方が吸収されやすいため、カレーにぴったりな食材といえる。
カップヌードル カレーに酸味やトマト感があるわけではありませんが、手軽に旨味を演出するには濃縮されたトマトピューレがとても便利ですね♪
トマト味にならない程度に加えておきます。
7.くん液→まいたけ
<解説>
- カップヌードル特有のくん液の香りは、まいたけの香りで置き換える。
- ドライカレーにすることで、きのこの旨味と香りが引き立てられる。
- まいたけに含まれているビタミンDは脂溶性ビタミンのため、カレーの油脂による加熱調理が望ましい。
かめの中では、この【まいたけ】こそが、カップヌードル カレーの代替品を作る上での最重要アイテムだと考えています!
かめがきのこ好きなだけかも知れませんので、お試ししてみることをオススメします!
レシピと栄養成分
かめ考案の【カップヌードル カレーの代替品】のレシピは以下の通りです♪
- 玉ねぎ70g
- ブロッコリー75g
- じゃがいも70g
- にんにく15g
- トマトピューレ20g
- まいたけ50g
- 米油10g
- ターメリック5g
- コリアンダー5g
- クミン5g
- フェヌグリーク5g
- ブラックペッパー1.5g
- 韓国唐辛子1.5g
- 玄挽き十割そば粉[霧下そば 特選田舎粉 GSTI]80g
|
これらの食材の栄養成分を食品成分データベースやUSDAからそれらしいものを引用し、全て合算したものをカップヌードル カレーと比較します!
<カップヌードル カレーと代替品カレーヌードルの栄養成分>
栄養成分 | カップヌードル カレー | 代替品自作 カレーヌードル |
注目点 |
---|---|---|---|
エネルギー | 422kcal | 578kcal | |
たんぱく質 | 9.0g | 21.5g | ★1 |
・アミノ酸スコア | ? | 95 | ★1 |
脂質 | 20.4g | 16.9g | |
炭水化物 | 50.6g | 99.7g | |
・水溶性食物繊維 | ? | 2.8g | ★2 |
・不溶性食物繊維 | ? | 12.2g | ★2 |
食塩相当量 | 4.4g | 0.08g | ★3 |
カリウム | ? | 1676mg | ★3 |
カルシウム | 108mg | 144mg | ★4 |
マグネシウム | ? | 250mg | |
リン | ? | 548mg | |
鉄 | ? | 11.7mg | ★4 |
亜鉛 | ? | 3.5mg | ★4 |
銅 | ? | 0.8mg | |
マンガン | ? | 1.8mg | |
ヨウ素 | ? | 2.3μg | |
セレン | ? | 10.1μg | |
クロム | ? | 7.8μg | |
モリブデン | ? | 54.1μg | |
ビタミンA | ? | 89.2μg | |
ビタミンD | ? | 2.5μg | ★4 |
ビタミンE | ? | 5.6mg | |
ビタミンK | ? | 163.9μg | |
ビタミンB1 | 0.21mg | 0.69mg | ★4 |
ビタミンB2 | 0.20mg | 0.43mg | ★4 |
ナイアシン | ? | 8.6mg | |
ビタミンB6 | ? | 1.2mg | |
ビタミンB12 | ? | 0.1μg | |
葉酸 | ? | 277.1μg | |
パントテン酸 | ? | 3.3mg | |
ビオチン | ? | 39.1μg | |
ビタミンC | ? | 135.3mg | ★4 |
※アミノ酸スコア表は、文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より抜粋した数値を用いて計算したものですので、参考程度としていただければ幸いです。
https://fooddb.mext.go.jp/
※代替品自作カレーヌードルのアミノ酸スコアは、たんぱく質の構成比率が高い、そば粉・ブロッコリー・にんにくの合成により算出しています。
※スパイス類の栄養成分はUSDAを利用しました。
https://fdc.nal.usda.gov/
<かめの注目ポイント>
★1:そばはアミノ酸スコア100の良質なたんぱく質が豊富です。ブロッコリーとにんにくにもたんぱく質が比較的多く含まれていますが、アミノ酸スコアが100を下回っているため、そばによって必須アミノ酸が補われています。
★2:水溶性も不溶性も食物繊維が豊富です。
★3:やりました!食塩無添加で塩分がほぼ含まれていない上に、カリウムを豊富に含みますので、味の濃い料理との食べ合わせも可能です!!
★4:不足しがちなカルシウム・鉄分・亜鉛・ビタミンD/B1/B2/Cが豊富です。
カレースパイスの栄養成分を調査してみると、ビタミン・ミネラルが豊富に含まれていることが分かり、複数のスパイスをミックスすることでバランスが良くなるようになっているように思えました。
これでおいしければ文句なしですね!!!
代替品カレーヌードル作り
1.食材を準備します。
特に意識したわけではありませんが、動物性の食材は使用していません。
添加物を使わずとも、野菜の旨味とスパイスの風味でおいしいカレーヌードルが自作できます。
2.食材を細かくカットします。
加熱時間を極力短くするために、投入する食材は細かくカットします。
加熱調理は、脂溶性の栄養成分を食材から抽出して体内で吸収されやすくするために行う認識であり、通常のカレーのように長時間グツグツ煮込むことは避けたいと考えています。
3.玉ねぎを炒めます。
玉ねぎの辛み成分は体に良いので、飴色になるまで玉ねぎを加熱することはしません(笑)
油を加えずに玉ねぎの水分で蒸し焼き状態にし、火が通ったところで次のステップ進みます。
※玉ねぎの栄養についてはこちらの記事で考察しています。
4.トマトピューレでじゃがいもを煮込みます。
じゃがいもはカレーにとろみを出して、スパイスの風味を閉じ込めるために加えます。
すぐに火が通るように細かくカットしているのですが、油を加えていないので玉ねぎの水分だけではすぐになべ底でじゃがいものでんぷんがこげ出します…
旨味と酸味を追加するために加えるトマトピューレをこの段階で加えて、じゃがいもの加熱に利用するとともに、こげない程度に水分を飛ばしておきます。
5.ターメリックと米油を加えてなじませます。
油脂との加熱調理により体内での吸収を高めることを最も期待している栄養成分として、ターメリックに含まれている【クルクミン】が挙げられます。
今回加えている食材の物量に対して、使用する米油の量が10gと控えめですので、クルクミンの抽出に米油の油分ができるだけ利用されるように、初期の段階でターメリックと米油を加えて加熱します。
※トマトに含まれる【リコピン】の吸収の面でも、このタイミングでの攪拌が効果的と思います。
油を加えた後は、熱量がなべ底で集中して過熱状態にならないように、高速でかき混ぜます!
6.にんにくと残りのスパイスを加えてかき混ぜます。
にんにくはダイソーで購入した330円の「ニンニクつぶし」を利用します。
にんにくはすりつぶすことで風味が増しますので、残りのスパイスと合わせてこのタイミングで加えます。
加熱時間が長くなるほど風味が飛んでしまいますので、弱火で素早くかき混ぜて、ドライカレーのベースを仕上げます。
7.ブロッコリーとまいたけを加えてかき混ぜます。
アツアツのカレーペーストの中に、ブロッコリーとまいたけを押し込むことで、
【おなかを壊さない程度に加熱する】
ことがポイントです♪
まいたけとスパイスの風味が立ち昇ってきますので、時間経過で損なわれないように、急いでかき混ぜて素早く仕上げます。
8.玄挽き十割そばを自作します。
玄挽き十割そば当サイトのこちらの記事で紹介していますので、当記事での紹介は省きたいと思います。
今回使用した「霧下そば 特選田舎粉 GSTI」は、60メッシュの微粉砕のそば粉であり、カレーヌードルとしていただく上で以下のようなメリットがあると考えています。
- そば粉が細かく粉砕されているため、十割でもそばが非常に打ちやすく細麺化が可能であり、カレーに負けない甘味と風味が引き立てられる。
- そば殻も細かく粉砕されており、そば殻に含まれる脂溶性成分がカレーに含まれる油分に溶け出しやすい。
※霧下そばさんのGSTIと呼ばれる商品については、こちらの霧下そばさんのホームページで紹介されています。
https://www.kirisita.com/product01/pds03/
【玄挽き十割そばモンブラン】にすることで、口どけ感が増して甘味と風味が強く感じられますので、パンチの効いたスパイスカレーのお供にピッタリです♪
9.盛り付けて完成!!
そば湯もセットにして、カップヌードル カレーに勝負を挑みます!
感想
味・香りともにカップヌードル カレー風の、代替品カレーヌードルができあがりました!
食塩を全く加えていないので同じものを作ることは断念しましたが、水分を飛ばして濃縮した野菜ときのこの旨味とカレースパイスの香りで、十分満足感のあるカレーヌードルに仕上がりました♪
カリウムが豊富に含まれていますので、味比べで準備したカップヌードル カレーのスープもためらいなくいただくことができました!(笑)