かめ(管理人)は毎日のように鼻をかみますので、節約の目的でティッシュペーパーをトイレットペーパーに変更しました。
今回はそれが正しい判断だったか、検証したいと思います。
原料
ティッシュペーパーとトイレットペーパーの原料は、パルプや再生紙が使われているようです。
どちらも主成分はセルロースとなります。
ティッシュペーパーはその白さや上質感を出すために、パルプが使われることが多く、
見た目や質感を気にしなければ再生紙を使ったトイレットペーパーを選ぶのがエコなようです!
資源ごみ【紙】として出した梱包材やチラシは、再生紙としてトイレットペーパーに利用されていたんですね!
これからは安さでなく、積極的に再生紙の商品を選びたいと思いましたよ♪
また、ティッシュペーパーは濡れても破れないように樹脂(湿潤紙力増強剤)が添加されており、トイレットペーパーは水に溶けるように澱粉が添加されているようです。
※以下リンク先のハヤシ商事さんのサイトを参考にしました。
https://mw2pn2vbt8.bizmw.com/paper_make.htm
湿潤紙力増強剤には、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン(PAE)、ポリビニルアミン(PVAm)などが使われているようです。
※以下リンク先のWikipedia「製紙用薬品」を参考にしました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A3%BD%E7%B4%99%E7%94%A8%E8%96%AC%E5%93%81
かめの個人的なイメージですが、これらの化学薬品を必要とするティッシュペーパーより、トイレットペーパーの方が環境に優しいように思います!
価格
価格はイオン「TOPVALU」ブランドの定価で比較したいと思います。
◆ティッシュペーパー(箱なし)
規格:たて205mm×よこ195mm 300枚(150組)×5パック ≒ 29.98m²
価格:本体価格 174円(税込価格 191.40円)
1m²単価:約6.38円/m²
生産国/原材料:中国/パルプ
※画像や価格などの商品情報は以下の「TOPVALU」商品サイトより抜粋。
https://www.topvalu.net/items/detail/4902121423507
◆ティッシュペーパー(箱あり・まとめ買い)
規格:たて205mm×よこ195mm 400枚(200組)×5箱×12セット ≒ 479.7m²
本体価格 3,088円(税込価格 3,396.80円)
1m²単価:約7.08円/m²
生産国/原材料:日本/パルプ
※画像や価格などの商品情報は以下の「TOPVALU」商品サイトより抜粋。
https://www.topvalu.net/items/detail/4549741652230
◆トイレットペーパー
規格:107mm×2枚重ね 30m 18ロール ≒ 57.78m²
価格:本体価格 398円(税込価格 437.80円)
1m²単価:約7.58円/m²
生産国:日本/古紙パルプ(再生紙)
※画像や価格などの商品情報は以下の「TOPVALU」商品サイトより抜粋。
https://www.topvalu.net/items/detail/4902121286751
なんと、
国産で比較してもティッシュペーパーの方が安いことになりました!
鼻をかむ用途では、シングルタイプのトイレットペーパーは強度が弱いためダブルの選択となりますが、それでは、
トイレットペーパーによる節約効果は、実はあまり期待できなさそうですね…
また、紙自体の薄い・厚いもありますので、単純に面積で比較できない点も難しいところです。
節約を目指すのであれば、
・トイレットペーパーをちぎる量を意識して必要最小限にする
・近所のディスカウントショップをはしごして、最安値を確認する
ことが大事だと思います(笑)
処分の方法
今回の記事の最も重要なポイントは、この【処分の方法】です!
使用したティッシュペーパーは「燃やすごみ」、トイレットペーパーは「生活排水」として処分場に送られますが、この違いに注目することが大切です。
◆燃やすごみの処分の流れ
1.燃やすごみ用にポリ袋に入れてごみ出し
2.収集車で処分場へ運搬
3.焼却炉でごみを焼却
4.焼却により発生した灰を運搬し埋め立て処分
※画像は舞鶴市の以下のサイトより抜粋。
https://www.city.maizuru.kyoto.jp/0000005006.html
◆生活排水の処分の流れ
1.排水管で汚物が浄化槽に運ばれる
2.固形物を分離する
3.微生物が汚物に含まれている有機物を分解
4.消毒液で滅菌し放流
5.固形物を一般廃棄物「汚泥」として定期的に回収
6.汚泥は脱水した上で焼却炉で焼却
※画像は和歌山県清掃連合会さんの以下のサイトより抜粋
http://www.wakankyo.jp/joukasou/structure.html
◆かめの考察
Ⅰ.紙の燃焼による環境への影響
主成分であるセルロースを焼却炉で燃焼すると、水と二酸化炭素が発生します。
炭水化物を焼却処分する上では、二酸化炭素の発生は避けられませんが、ティッシュペーパーに添加されている湿潤紙力増強剤は、燃焼により窒素酸化物も発生します。
トイレットペーパーに添加されている澱粉では発生しないため、
燃焼によって発生する物質の面では、トイレットペーパーの方が環境に優しいと言えます。
Ⅱ.浄化槽でのセルロースの分解・分離について
セルロースは安定で分解されにくいのですが、浄化槽での微生物による分解を調査した論文を、以下リンク先に発見しました!
https://core.ac.uk/download/pdf/70352773.pdf
セルロースは普遍的に存在する炭水化物ですので、何らかの分解機構が自然界に存在し、環境への影響は小さいと考えられます。
それならそのままトイレットペーパーを放流してもよさそうですが、浄化槽を通るため少し話がややこしくなります。
浄化槽の原理上、固形物は汚泥として分離されるようですが、分離されるまでにトイレットペーパーが分解することが期待できません。
このため、燃やすごみでも生活排水でも、
結局トイレットペーパーは焼却炉に運んで燃やさなければならないことになります。
また、
汚泥は脱水が必要なため、同じセルロースを処分するにしても、余分にエネルギーを消費していることになります…
さらに、
セルロースなどの分解が難しい物質が排水に混ざると、分解することができる汚物も巻き込んで汚泥として沈殿するため、分解が阻害されてしまします。
お手軽な上に燃やすごみも減らせるので、鼻をかんだトイレットペーパーはトイレに流して処分していましたが、
トイレットペーパーも燃やすごみでの処分が環境に優しそうですね!
まとめ
始めは節約のつもりで始めたトイレットペーパーの使用ですが、しっかり調べてみると思っていた結果と異なり、今回検討した甲斐がありました♪
かめが出した結論は以下の通りです!
「再生紙を利用したトイレットペーパーで鼻をかみ、風通しの良いごみ箱で十分に乾燥させてから、燃えるごみとして処分する」
ごみ焼却炉で水分を蒸発させるために消費するエネルギーの低減と、ごみの燃焼で発生する窒素酸化物の低減を意識して、トイレットペーパーで鼻をかみたいと思います!
あと、トイレットペーパーの使い過ぎも注意ですね(笑)
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