今回は【借り上げ社宅断熱シリーズ】の第6弾として、脱衣所の断熱を実施します。
※【借り上げ社宅断熱シリーズ】の第5弾の記事はこちらで紹介しています。
借り上げ社宅の脱衣所が寒い理由
借り上げ社宅の脱衣所は他の部屋より温度が低いことが分かっていたため、夏はこの冷気を利用してリビングの冷却を行っておりました。
※詳細はこちらの記事で紹介しています。
一方で、これが冬になりますと寒さがとても厳しく、シーズヒーターが必須となります…
寒くなる原因としては以下のポイントが挙げられます。
- 脱衣所の金属製の換気扇ダクトがマンションの外壁まで続いており、熱の逃げ道となっている。
- 脱衣所の天井はロフトの床下となっており、断熱材が存在しない上に台所の換気扇ダクトも存在する。
- 脱衣所の隣はマンションの廊下・エレベーターホールとなっており、そこが屋内のため断熱材が存在しない。
- 脱衣所の床下はフリーアクセスとなっており、断熱材が存在しない。
脱衣所のフリーアクセスに潜ってみたのですが、建物の鉄筋コンクリートが床板まで断熱材なしで迫っています!
冷たい空気が自由に行き来できる空間が脱衣所の周りに多く存在するにも関わらず、脱衣所の床・壁・天井に断熱材がないことが寒さの原因と言えます!!
特に廊下側の壁が冷たく、お風呂からの湯気で結露ができますので、対応を急ぎたいと思います!
断熱材選定
今回も【借り上げ社宅断熱シリーズ】で毎回登場している、ハイグレードのスタイロフォームを利用します♪
・材料①:押出発泡ポリスチレンフォーム「スタイロエース-Ⅱ」
[ダウ化工製:1,820mm×910mm×20mm 水色 熱伝導率0.028W/(m・K)]
メーカーサイトURL:https://www.dupontstyro.co.jp/styrofoam/spec.php
オンラインショップ キノウチさん(木野内化成産業(株))で、1ケース12枚でまとめ買いしたときの余りを使用しましたので、1枚あたり1,425円です。
また、床用の材料として、クッション性のある発砲ポリエチレンを利用します。
・材料②:発泡ポリエチレン
・TPES-0510GN[TRUSCO製:ソフトタイプ 1m×1m×5mm 緑色]
メーカーサイトURL:https://www.orange-book.com/ja/c/products/index.html?itemCd=TPES1010W+++++++++++++++++++++3100&q=TPES-1010W
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発砲ポリエチレンはクッション性がありながら、足がすれても摩耗しにくい耐久性と耐水性があります。
以前、【エコ暖路】としてOPPテープ貼りのスタイロエース-Ⅱを床に敷き詰めましたが、実はこの方が数値的な断熱性能は優れています。
※エコ暖路はこちらで紹介しています。
一方で、過去の床断熱の経験からは床用には発泡ポリエチレンが一番温かいとの結論となりました。
- OPPテープの熱伝導により、スタイロエース-Ⅱに貼ったテープに触れた時に冷たさを感じる。
- クッション性がある素材は、足の裏が少し沈み込むことで足の熱が逃げにくくなり温かさを感じる。
- スキン加工された発泡樹脂材料やコルクマットは表面が硬くなっているなっているため、その効果は感じにくい。
かめがよくDIYで使う3種類の断熱材の違いは、こちらの記事で詳細に比較しています。
体積単価および熱伝導率ではスタイロエース-Ⅱの方が優れているため、発泡ポリエチレンは床だけの使用とします。
床断熱施工
1.採寸する。
借り上げ社宅の脱衣所の美しいフローリングも冬になるとかなり冷たいので、残念ながら令和三年からは封印することにします…
2.カットする。
お風呂場との段差を最小限にするために、5mm厚の発砲ポリエチレンにしたのですが、カッティングの際に薄くてリビングのフローリングを傷付けそうでした(笑)
※カッティングマットなどは節約のため用意していません…
3.貼り付けて完成!!
借り上げ社宅では断熱材のシーリングにシリコンコーキングガンが使えないため、ダイソーの【しっかり貼れてはがせる両面テープ】を利用します。
ずっと貼り付けていると結局テープ跡が残りそうですが、結果は引っ越すときまでの楽しみにします♪
難所のトイレ周りのカーブをカット・貼り付けしたら床は完成です!!
壁断熱施工
1.採寸する。
今回の脱衣所壁断熱施工は、
【ジョイント材を使わずに壁へのはめ込みだけで、スタイロフォームを固定する】
ことにしましたので、かなりの採寸・カッティング精度が必要となります。
そして、前回もそうでしたが、
【建物は図面のようにきれいな垂直・平行では仕上がっていない】
ので、カッティングの度に現場で突き合せて、再度寸法を測りなおすことを繰り返しました(笑)
※写真は1発目にカットしたスタイロフォームを天井の角に突き当てた時に、壁の傾きに気付いて失望した瞬間です。
2.カットする。
今回も、木材を当て木に利用してカッターナイフで直線・垂直のカットを行いました。
(奥義!ライジングスタイロカット!!!)
小さなカッターナイフで何枚もスタイロフォームを切ってきましたが、カッターの刃が薄くて細い方がカット時の摩擦が少ないので、切りやすいように思いました。
鋭角研磨のカッターナイフ(小)の切れ味が意外とすぐに悪くなるので、お徳用の替え刃の準備が必須です!
3.はめ込む。
1枚のスタイロフォームの長手方向の幅1,820mmを超えない範囲であれば、寸法を合わせてカットした後に壁面へのはめ込みが可能です。
※スタイロフォームを壁に押し付けるために、トイレの裏にトイレットペーパーの芯を詰めています。つるさん(もう一人の管理人)には秘密です(笑)
床や窓枠から垂直方向のサポートが得られない天井側面部分は、100均の突っ張り棒で押し付けて壁紙との摩擦で支持します。
4.構造物で固定する。
ジョイントパーツや接着剤を使わずにスタイロフォームを固定するための常套手段として、トイレットペーパーケースや手すりなどの元々建屋に据え付けられていた構造物のボルトと埋め込みアンカーを利用します。
ボルトを仮止めしてスタイロフォームを押し付けることで穴あけ位置を確認し、断熱材をはめた後に何事もなかったかのように復元します。
トイレットペーパーが20mm程トイレに接近しました(笑)
6.隙間にパテを詰めて完成!!
ロフト断熱の時に見つけた【不乾生のパテ】で気になる隙間を埋めます。
※過去のロフト断熱はこちらで紹介しています。
壁や窓枠でガチガチにはめ込んだところはパテをせずとも密着できているので、どうしても隙間ができてしまったところを中心にパテを押し込んで気密性を高めます。
苦労した分、美しい断熱空間が完成しました!!
借り上げ社宅に…
【青の洞窟】が!!!
感想
お気に入りの断熱材を本気で脱衣所に敷き詰めた結果…
脱衣所が借り上げ社宅の中で一番温かい部屋になりました!!!
【青の洞窟】がつるさんのお気に入りスポットになること間違いなしです!!
ただし、今回は途中でスタイロエース-Ⅱの材料が切れましたので、部屋まるごと断熱には至っていません。
前の社宅でお風呂場の壁面を発泡ポリエチレンで完全に埋め尽くしたときに異常に暖かくなったのを思い出しました(笑)
※過去のお風呂場断熱はこちらで紹介しています。
この時の労働時間と比較すると、今回は10分の1ぐらいですのでチョロいもんですよ!
しかも前は怒られることを覚悟してシリコンコーキングべったりでしたが、今回は接着剤不使用なので破壊するのも楽チンです♪
スタイロスカイブルーで全ての借り上げ社宅の脱衣所に暖かさを!!
追記(2023.1.3)
脱衣所断熱ですっかり部屋が暖かくなりましたが、
断熱材がない天井部の木枠で結露が発生し、カビが発生しているように思われました…
また、
隙間を埋めていたパテにもひび割れが発生しており、こちらも改善が必要です。
早速、改善DIYと行きましょう!!
◆結露することを考慮して、防水性があると思われる【ダクトテープ】なるものをダイソーで購入しました。
◆こちらの商品を単に貼り付けるだけでは、お風呂上がりの蒸気で簡単に剥がれ出しましたので、貼り付けた後にドライヤーで密着させた上で、画鋲で固定しました。
◆天井には防水タイプの定温式スポット型感知器と照明がありましたので、これを回避するためのカッティングを行いました。
※作業を通して感知器が動作しなくてよかったです(笑)
◆スタイロエースの1枚ものがなくなりましたので、天井部の1面はカッティングしたものを複数つなぎ合わせて仕上げることにしました。
◆木枠の部分には千切りにしたスタイロエースを敷き詰めて、段差は分厚めに盛ったパテで埋めることにしました。
◆全て天井にはめ込んで完成!!!
カビが気にならなくなった上に、さらに暖かくなり、今のところダクトテープの剥がれもありません♪
続編
脱衣所断熱に続く【借り上げ社宅断熱シリーズ】の第7弾は、こちらの記事で紹介しています。
別の断熱シリーズの連載もスタートしています(笑)