オーストリアとハンガリー国境を音楽飛行~メルビッシュ湖上音楽祭~

オーストリアといえば、音楽の国。夏を中心に音楽祭が盛んに行われていますが、やはり、つるの一番の憧れは湖上のステージで行われるもの。


オーストリアには湖上のステージでオペラやオーケストラが行われるイベントが2種類あるようです。1つ目は、以前にも紹介した「プレゲンツ音楽祭」。2つ目が、今回紹介する「メルビッシュ湖上音楽祭」です。日本では2005年に一度TV放送されたきりなので、行くしかないですね!!

プレゲンツ音楽祭の記事です↓

オーストリアの湖上を音楽飛行~ブレゲンツ音楽祭~

<参考地図>

メルビッシュ(Mörbisch am See)は、ウィーンから南東60kmにあるノイジードル湖(Neusiedler See)の湖上に豪華な舞台がセットされ、20時30分にオペラが開始されます。毎年、7月~8月にかけて行われます。

以下のサイトで、2020年の公演予定を確認することが出来ます。
https://www.seefestspiele-moerbisch.at/karten-shop/2020/

ちなみにメルビッシュの演目は、オーストリアー=ハンガリー帝国※で活躍した作曲家の作品が中心に選ばれており、ヨハン・シュトラウス2世、エメリッヒ・カールマン、フランツ・レハール、カール・ツェラーの作品が多くを占めます。

また、メルビッシュではオペレッタと呼ばれる3幕以内のオペラが選ばれています。

オーストリアー=ハンガリー帝国は1867年~1919年まで存在した国。別名ハプスブルク帝国。
エメリッヒ・カールマンの代表作は「チャールダーシュの女王」。チャールダーシュはハンガリー音楽の一ジャンルで、ハンガリー出身のカールマンがハンガリー民族音楽をオーストリア風のワルツに取り入れる試みをしていたことが分かる作品です。その他「伯爵令嬢マリツァ」も本音楽祭の演目として度々登場する。

ハンガリー民族舞踊「チャルダーシュ」について紹介しています↓

モンティ「チャルダーシュ」

フランツ・レハールはの代表作の一つ「微笑みの国」は2019年のオペラ公演の演目。その他「メリー・ウィドウ」も本音楽祭の演目に度々上がっている。

フランツ・レハール「メリーウィドウ」より「メリーウィドウ・ワルツ」を紹介しています↓

フランツ・レハール「メリーウィドウ・ワルツ」

フランツ・レハール「メリーウィドウ」より「ヴィリアの歌」を紹介しています↓

レハール「ヴィリアの歌」(メリーウィドウ第二幕より))

※カール・ツェラーの代表作は「小鳥売り」

また、時々オーストリア以外のオペラ作曲家の作品も公演されており、「天国と地獄」(地獄のオルフェ)で有名なオッフェンバック作品やミュージカル作品も取り上げられることがあるようです。2020年の演目もミュージカル「ウェストサイド・ストーリー」と決定しているそうです。

とはいえ、基本は、ヨハン・シュトラウス2世、エメリッヒ・カールマン、フランツ・レハールなどのハプスブルク帝国関係者の作品が勢ぞろいです。

上述の公演予定のページによると、2020年のお盆の時期の公演は、8月13,14,15日の3日間あるようです。プレゲンツ音楽祭は、8月11日に公演があるので、プレゲンツ音楽祭が終わってから、メルビッシュ音楽祭に直行する、なんて夢のような計画を立ててしまいそうです!!

2つのフェスティバルは、各々演目はもちろん、舞台演出や装置など各々に特徴があるので、両方同時に満喫したいですね♪

フランツ・レハールについて紹介しています↓

ワルツ王の後継者フランツ・レハール