今日はモンティ(1868~1922)という作曲家のヴァイオリン楽曲「チャルダーシュ」と共に、ハンガリーとチェコのモラヴィアの伝統音楽を紹介します♪
モンティはイタリアの作曲家ですが、「チャルダーシュ」(「ヴェルブンコシュ」とも呼ぶ)はハンガリーの民族舞踊です。
一方、チェコの南東部モラヴィア地方※でも、同様の民族舞踊があり、「スロヴァキアン・ヴェルブンコシュ」と呼ばれ、2008年にUNESCO世界無形文化財の一つに登録されました。
※チェコ北西部ボヘミア地方と対になる言葉
この民族舞踊は、今でこそ男女がペアで踊りますが、当初ハンガリーでは18世紀後半~19世紀前半に徴兵の際に、兵士たちが王の前でが踊ったそうです。
曲は出だしは、通常ゆっくりしたペースで、軍曹が踊りました。
その後には、技巧的で非常に速いペースの部分が続きますが、より地位の低い兵士たちが踊ります。
曲の締めくくりはジャンプを伴い、最も若い兵士によって踊られました。
伴奏は、モラヴィア出身者よりも、ロマ※が多く演奏していたようです。そのため、この民族舞踊における彼らの功績が大きいとされています。
※インドの先住民を祖先とし、ヨーロッパ各地およびアメリカ大陸に移住したとされる民族。各地で異なる呼び名を持つが、軽蔑的な要素を含むことから、国際会議にて「ロマ」という名称にすることが決定する。
ピアノの編曲版もあるようです↓(原曲はヴァイオリン)
素晴らしい演奏✨
チェコ北西部ボヘミアについては、こちらです↓