【読書記録】A Passage to India インドへの道2

前回のつづきです! 前回の記事もご覧ください↓↓

読書記録:A Passage to India インドへの道1

今回はインドの文化的なものに焦点を当ててみようと思います
階級と女性の地位です

階級 hierarchy
小説では直接触れられていませんが、インドにはカースト制度と呼ばれるものが存在しました
インド人の青年医師である主人公とその取り巻きたちの職業が医者や弁護士・警察官であったことから、高い地位にあったと想像できます
主人公も冒頭のほうで「金のちから」と言って自分が高い地位にあることを仄めかしています
一方、高い地位にあるがために、彼らはイギリス人に直接仕えることになります
ため、イギリス人上司に嫌われると良いことがないのも重々承知なので不満を抱えても、直接不満を漏らすことはしません
改めてイギリス人の植民地政策の戦略的なことに敬服します

女性 women
インドでは女性は几帳の奥にいて、外の男性に顔を見せてはいけないという文化がありました
小説でもある主人公が几帳の奥にいる叔母と話すという場面がありました
しかし、主人公の発言から読み取れることとして、男女の関係性は形式上は男性優位であるものの、平等かむしろ家の中では男性が女性を気遣う場面も多くあったのではないかと思います
実際に、インドは女性大統領を経験している国だったのです!
インディラ・ガンディーさんは1966~1977年、1980~84年にかけてインドの首相を努めました。カースト制では最も高位な家族に生まれました。
彼女の貢献の一つに「緑の革命」があります。緑の革命は1960年代後半の農業革命で、発展途上国において食料生産効率性の向上を目指し研究を行う非営利団体の中心人物であるノーマン・ボーローグ氏らが指導して東南アジア、インド、アフリカに広まった活動で、特にインドで成功しました
アメリカが未だに達成していない、男女平等の壁とも言われる女性リーダーの誕生をインドでは達成していたとは驚きました!

日本 Japan
小説の中でインド人の口から何度か「日本」という言葉が登場します。
イギリスによるインド統治は1885年から始まるのですが、インドでは1904年の日露戦争における日本の勝利が有色人種による白人に対する勝利の象徴として
映っていたようです。日本の勝利がきっかけで、民族主義が高まり、インド独立への道が開けました。
日露戦争がインド独立に影響を与えていたとは…勉強になりました!