【RC造賃貸マンション断熱シリーズ】の第2弾として、「玄関扉」の断熱工事を行いました!
※第1弾の「脱衣所」断熱は、こちらの記事で紹介しています。
過去の玄関扉断熱の振り返り
玄関扉の断熱は断熱効果が非常に高いので、
【社宅断熱シリーズ】と【借り上げ社宅断熱シリーズ】の両方で過去に実施しています。
◆玄関扉断熱の特徴
- 玄関扉は鉄製の扉の熱伝導率が高く、北向きの配置の可能性が高いため、外の冷気が家の中に侵入しやすいポイント。断熱の効果が高い。
- 家の中を加湿した場合に冬場に結露が発生するため、結露の発生を抑制することができる。
- マグネットの活用が可能であり工事が簡単。
【高い断熱効果×結露抑制×簡単工事】
の三拍子そろっていますので、
🔥引っ越して来たらまずやるべき断熱と言えます!!!🔥
施工前の玄関扉の様子
今回工事を行う玄関扉はこちらになります。
つるかめ家では、
【かえるさんも喜ぶ(驚く?)高湿度】
が一年中保たれていますので、
普通に生活していると断熱性能が低い壁にすぐに結露が発生しカビが生えてきます(笑)
※当サイト内の「つるかめ図鑑」より引用しました。
早速、玄関の金属フレーム部分に滴るほど結露が発生し、天井部分のコーナーにもカビが生え出しています…
「ここの断熱が弱い!!!」
という良い(?)目印になりますね(笑)
気になった点として、
冷たいはずの扉面にはあまり結露が発生しておらず、外周の金属フレームに結露が多く発生していました。
これは、扉の鉄板が扉の外の鉄板と異なるものが張り付けられており、一体物の鉄扉と違い、
扉自体が多少の断熱性能を有していることが考えられます。
従って、今回最も断熱に力を入れるべきなのは、【玄関扉の外周の金属フレーム】となります。
加えて、扉と金属フレームの間の隙間を埋めるためのクッション性のゴムパッキンに隙間があり、隙間風が吹き込んでいるため、
💡この隙間を減らす対策も有効と言えます💡
断熱工事開始
1.断熱材を用意する。
今回利用する断熱材は、前回の記事で新登場した、
㈱JSPさんの【ミラフォーム® M2RS】(規格:XPS3bAⅠ。熱伝導率0.028W/(m・K)以下。スキン層あり)です!!
※㈱JSPさんのメーカーサイトリンクより画像を引用しました。
https://www.co-jsp.co.jp/product/kentiku/mirafoam_jyuutaku/
こちらの断熱材の特筆すべき特徴は、
表面に施されたスキン層により、【防水性能が高い】【擦れても削れにくい】【テープがくっつきやすい】ことです!!
「人の出入りが多く、結露が発生しやすい玄関扉の外周の金属フレーム」
を断熱する上で、
💡ピッタリの断熱材と言えます💡
2.断熱箇所を採寸する。
前回の記事同様に、
壁も金属部品も含めてまっすぐとか直角とか平行ではないので、いろんなところをしっかり採寸しておかないときれいに仕上がりません(笑)
3.切断する。
押出法ポリスチレンフォーム(XPS [EXtruded PolyStyrene foam]のXPS3bA規格品は強度に優れていますので、
「ツーバイフォー材×黒色鋭角カッターの活用による高精度のカッティング」
を行うことにより、
✨美しい切断面が得られます✨
※切断方法の詳細は、記事の冒頭のリンク先の第1弾の記事で紹介しております。とてもシンプルです。
ミラレールカット!!!
ミラブロックカット!!!
ミラゲートカット!!!
4.分解する。
断熱効果を高めるために、扉としての最低限の機能を残して、不要な部品は分解します。
※右下の開き止めは残念ながら分解できず…
5.はめ込む。
XPS3bA規格品は本当に強度に優れていますので、
(精度高く切断ができれば)壁にはめ込むだけで固定ができます♪
そして、XPS3bA規格品は強度がある上に軽いので、結露した鉄材にマグネットなしでくっつきます。(えっ?!)
【ゲートの番人】が現れました。
「断熱するだと?!許さん!!!」
6.連結する。
XPS断熱材の連結方法として、かめはダイソーの【ダボ】を利用しています♪
100円で売られている【差し替え式の小型ドライバー】に、同じく100円で購入可能な【六角軸ドリル】を差し込むと、
【ドリルサイズが変更可能なピンバイス】になり、とても使いやすいです♪
そして、表面のスキン層はテープが剝がれにくい印象ですので、セリアのデザインテープで補強&デコレーションが可能です♪
7.彫刻する。
カッターの刃が入らない狭い溝は、彫刻刀を利用して成型しました(笑)
つるさんの性能検査で、残念ながら強度不足の判定を受けました(笑)
※イメージ図
8.断熱材にマグネットを仕込む【重要】
玄関扉断熱の一番のオススメポイントは、マグネットを仕込むことでXPS断熱材が簡単に鉄材に引っ付くことです!
ダイソーで販売されている【4個入りの超強力ネオジウムマグネット】を利用します。
浅めに切れ込みを入れた方が扉に強く引っ付きますが、攻めすぎると断熱材が削れてしましますので注意が必要です。
XPS断熱材は発泡スチロールのようなものなので、マグネットの幅・厚みに対して狭めにカットして磁石を締め付けるのがポイントです。
きてます!!(Mr.カメック)
9.断熱材を敷き詰める。
金属フレームを覆うための断熱材を敷き詰めていきます。
残留する突起物に合わせて採寸&カッティングする上で、何度も確認が必要なため、途中で投げ出したくなります(笑)
さらに、側面の壁に追加で断熱材をはめ込むことで、使用するマグネットを節約しました。
コンセントボックスカット!!!
日常的に利用することがない突起物には、
🔥【ボックスカット&はめ込み】で隙間なくしっかり断熱!!🔥
✨切断面がきれいに整うので、隙間なく敷き詰めることが可能です✨
※頭上の凸部の1mmの勾配に気が付かず、やや隙間が発生しました(笑)
10.中古の断熱材を再利用する【これも重要】
玄関扉に多少の断熱性能があることが想定されましたので、
デュポン・スタイロ㈱さんの【スタイロエース-Ⅱ】(規格:XPS3bA。熱伝導率0.028W/(m・K)以下。スキン層なし)
を再利用することにしました!!!
※デュポン・スタイロ㈱さんのXPS断熱材の製品サイトリンクはこちらです。
https://www.dupontstyro.co.jp/styrofoam/spec.php
「XPS断熱材は一般ごみとしての廃棄が難しい」
ため、処分するよりも回収して再利用したほうが
節約&エコにつながります♪
【借り上げ社宅断熱シリーズ】でロフト空間を断熱していた断熱材を再利用します。
スタイロウィンドウカット!!(エース~!)
玄関扉のポストが全開しないようにダイソーのステンレス針金で細工した上で、
スタイロエース-Ⅱにマグネットを仕込むことで、
【可動式断熱ポスト】に作り替えてみました。
スタイロメガネカット!!(エース~!!)
エースを切り刻んでいたら、
つるさん用の【XPERIA Ace Ⅲ】が届きました(笑) (エース~!!!)
エースはデザインテープがうまくつかなかったので、過去に利用した【ダクトテープ】で連結補強しています。
11.床断熱する。
玄関は玄関扉による外気との熱交換が大きいですが、
外部とひと続きになっている床の金属フレームや石材からも部屋の熱量が奪われています。
また、はめ込みやマグネットだけでは強度面での不安がありますので、
ジョイントマットをカットして敷き詰めることで、床断熱&側面の断熱材固定が可能です。
ズレ止めには、突っ張り棒が活用できるので、はめ込みによる固定がうまく機能しなかったときに便利です。
12.完成。
ありったけの断熱材かき集め~♪
玄関を囲いに行くのさ~♪
ONE DOOR !!! ~どこでもひとつなぎの後施工ドア断熱~

まとめ
考えながら思い付きで断熱を進めた結果、以下のような仕上がりとなりました。
2024年2月時点での暖房なしの廊下が、
「平均12℃から15℃に温度上昇」
しておりましたので、
🔥やはり玄関扉断熱は断熱効果大です!!!🔥
パッキン部分の隙間を全て0mmで密封する予定でしたが、
扉が閉まらなくなるのを恐れて攻め切れませんでした(笑)
XPS3bA規格のXPS断熱材が1枚あるだけでもかなりの断熱効果がありますので、
さらに高い断熱性を追求する場合は「隙間を埋めることに集中する」のが良いと思います。
まだまだ断熱の予定がありますので、次回もお楽しみに!!
続編