家で一番寒いところと言えば、まず思い浮かぶのが玄関ですね!
つるかめが住んでいる社宅はお風呂場の脱衣所と玄関が仕切られておらず、かなり寒い状態にあるため、玄関の鉄扉を断熱することを検討しました。
玄関扉の断熱
断熱に使用した断熱材はお得意の押出発泡ポリスチレンフォームです!
材料①押出発泡ポリスチレンフォーム(画像はメーカーサイトから切り抜き)
・スタイロフォーム1B[ダウ化工製:1.82m×0.91m×2cm 水色]
https://www.dowkakoh.co.jp/styrofoam/feature.html
断熱の対象となる玄関扉は、鉄製ですので外気の冷気や熱気をとても伝えやすくなっています。
鉄とコンクリートの熱伝導率と容積比熱を以下の表で比較してみます。
・鉄 ・・・熱伝導率≒80W/(m・K) 容積比熱≒3.5J/(cm³・K)
・コンクリート・・・熱伝導率≒1.6W/(m・K) 容積比熱≒2.0J/(cm³・K)
※各数値は材料の組成によって変動しますので、参考程度としていただければ幸いです。
※容積比熱とは…
ある単位容積(今回は1cm×1cm×1cm)を1ケルビン(≒1℃)上昇させるのに必要な熱量J(ジュール)を示しています。数値が大きいほど温める(あるいは冷やす)のに必要な熱量が大きくなります。
※熱伝導率についてはこちらの記事に記載しております。
鉄筋コンクリート造(RC造)は木造や鉄骨造より外気の熱気や冷気を伝えやすいイメージがありましたが、
玄関の鉄製の扉はコンクリートよりはるかに熱を通しやすいので、玄関扉の対策は全ての家の共通の課題ですね!
また、容積比熱がコンクリートよりも鉄の方が大きい点が少し意外でした。
扉の話からはそれますが、鉄骨造の骨組みをしっかり外気から断熱しておかなければ、RC造同様に温度調整に必要なエネルギーが大きくなってしまうように感じました。
窓ガラスの枠など、金属材料は露出部がわずかでもよく熱を伝えるので要注意ですね!
今回は紫外線や湿気の心配がないエリアのため、解体時の利便性も考慮してシリコンやアルミテープは使用せず、100円ショップの両面テープとはめ込み整形にて断熱材を固定しました。
玄関扉のサイズがスタイロフォーム1枚のサイズにちょうど収まったので、ドアノブやポストなどの凸部分をくり抜きながら断熱材を扉に合わせて整形していきます。
この時、
・扉の外周の部分は扉の外枠に擦れないように少し余分にカットしておきます。
・扉の内側のドアノブやポストなどの凸部分については、断熱材をへこませながらはめ込んで固定するためカットする量を逆に減らしておきます。
あとは、扉に接する部分に両面テープをお好みで貼り付けて、整形した1枚ものの断熱材を扉にはめ込んで終わりです。
ポストの内側や穴の部分にも断熱材を貼り付けて隙間を埋めたところ、かわいらしい水玉模様となりました。
玄関扉を開けたら扉の内側が一面水色になっていますので、
ご近所さんや宅配便のおじさんも驚きですね!
まさかのカビの発生
断熱効果により玄関が温かくなりましたが、それによって問題が発生しました。
それは、
断熱されていない壁の部分と玄関の空気の温度差が大きくなったことで壁が結露してカビが生え出したのです…
玄関とお風呂の脱衣所が仕切られていないため、お風呂の蒸気が玄関まで流れていきますが、玄関の温度が高くなったことで空気中に存在できるの水分量(飽和水蒸気量)が増して結露が起こりやすくなったと考えます。
お風呂場の壁断熱工事で余った材料を使って、玄関の壁の断熱補強を行いました!
材料②発泡ポリエチレン
・TPES-1010W[TRUSCO製:ソフトタイプ 1m×1m×1cm 白色]
https://www.orange-book.com/ja/c/products/index.html?itemCd=TPES1010W+++++++++++++++++++++3100&q=TPES-1010W
|
材料③シリコンコーク
#59084[ボンド製:防カビ材入り、透明]
http://www.bond.co.jp/bond/detail/001565002235/
|
完成後の様子がこちらです。
カビが発生したときに発泡ポリエチレンで封じ込めるのは、見た目の面でもなかなか有効な手段だとかめ的には思っています。
ただし、断熱性能で言えば、押出発泡ポリスチレンフォームの方が材料的に優れており、発泡ポリエチレンと同じ価格で2倍以上の厚みのものが購入できます。
耐久性が必要であれば発泡ポリエチレン、断熱性が必要であれば押出発泡ポリスチレンフォームで問題ないかは、ひとまず施工後の状況観察をしていきたいと思います!
かめがよくDIYで使う3種類の断熱材の違いは、こちらの記事で詳細に比較しています。
感想
断熱工事は、1つ進めるたびに社宅の中が温かくなっていくのが実感できて、非常にやりがいがあります!
記事にしていないトイレや寝室などの壁もどんどん断熱工事を進めており、ヒーターの使用時間が確実に短くなってきています。
住まいに関するお金のやりくりは人生における大きな課題ですが、自力でできるリフォームによって費用を大幅に削減する手段も数多くありますので、元気があるうちにいろいろ試しておきたいと思います!
続編
引っ越し先の借り上げ社宅の玄関扉でも、同じ断熱を実施しています。