健康と家計のためにコーヒーの自家焙煎に挑戦することにしました。
いろいろ考えた結果たどり着いたのが、IHクッキングヒーターと親子鍋を利用した焙煎方法です。
※当記事はYouTubeに動画も公開しています。
自家焙煎の目的
かめ(管理人)がコーヒーの自家焙煎を始めた目的は、こちらの記事で詳細に紹介しています。
<概略>
・つるかめ家では訳あってオーガニック食品を積極的に取り入れており、コーヒーも検討しています。
・コーヒーのオーガニック製品は、商品のラインナップが少なく、焙煎度合いもあまり選べません。
・自分の好みの焙煎度合いで最も安価にコーヒー豆を入手することを検討した結果、
☞理想的なコーヒーをいただくには「生豆を自家焙煎するのが良い」という結論に至りました。
つるかめ家では自家焙煎を始める前は、加藤珈琲店さんのこちらのオーガニックコーヒーを愛用しておりました。
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オーガニックコーヒー1kgで約2000円(ポイント値引き等考慮)はかなりお買い得であり、お店のイメージキャラクターの甲羅がコーヒー豆(?)の「ホヌコペちゃん」もなかなか気に入ってます(笑)
※画像は加藤珈琲店さんのホヌコペちゃん紹介ページより抜粋。
https://www.katocoffee.net/c/introduction
かめも負けてはいられませんね(笑)
※かめさん紹介ページはこちら(笑)
https://tklibrary.com/about-us/
ある日、このコーヒーが売り切れとなっており、他のオーガニックコーヒー豆を探したのですがどれも高かったので、生豆に着目したのが自家焙煎を始めるきっかけとなりました。
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オーガニックコーヒー1kgで約1500円(ポイント値引き等考慮)は、焙煎されて売られているものより更に低価格となっています!
手間はかかりそうですが、好みの焙煎度も選べるのであれば、
もう自家焙煎するしかないでしょ!(笑)
ということで、
健康効果についての調査は進んでおりませんが、ひとまず、
「かめでもコーヒーの自家焙煎ってできるの?」
を試してみることにしました♪
焙煎方法の検討
コーヒーの自家焙煎方法をネットで調べてみると、ザルに取っ手をつけたフライパンのような焙煎器具がヒットしました。
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この焙煎器具に生豆を入れて、蓋を閉じて直火であぶるようですが、
家の中での【ほのお】は避けたいと考えています!
※かめはポケモンの世界では、恐らく【でんき】【はがね】タイプです(笑)
ほのおを使わずに高温加熱する手段としては、
でんき式のIHクッキングヒーターが真っ先に思い浮かびますね♪
IH対応のフライパンを利用することで、コーヒーの焙煎が一応できるみたいですが、
フライパンに触れている部分と空気の部分の豆の温度差が大きく、焙煎にムラが発生してしまうようです。
焼きムラを抑える方法としては、
・茹でる
・蒸す
・油で炒める
・揚げる
などの調理方法が思いつきますが、コーヒーの焙煎にはどれも向かないように思います(笑)
そこで、フライパンの内部の温度差を小さくする方法として、
・容積を小さくする
・蓋をする
・弱火にする
・高速で生豆をシェイクする
などを試してみることにします!
とりあえずフライパン探しということで、近所のニトリに行ってみました。
コーヒー焙煎に利用すると高温の空焚き状態となると思い、フッ素コーティングのフライパンは避ける予定でしたが、
『親子鍋』の形状と価格に一目ぼれして即購入しました!
※画像は以下リンク先のニトリネットから抜粋
https://www.nitori-net.jp/ec/product/8941987s/
また、「高速で生豆をシェイクする」上で、蓋と鍋がガタガタするといけないので、シリコンのふちのついた平坦なガラス蓋も併せて購入しました。
通常の親子鍋の蓋は金属製で上部に膨らんだ形状をしていますが、熱容量が大きいガラス製で平坦なものを使用することで、フライパンの上の方の生豆が冷めにくくなると思われます。
購入した親子鍋+シリコンふち付きガラス蓋に生豆を入れて、IHクッキングヒーターの上で高速でシェイクすることで、直火による焙煎と同等のおいしいコーヒーが出来上がることを期待します♪
あと、焙煎後の冷却用のザルをダイソーで購入しました。
自家焙煎後の豆の冷却はドライヤーを使っているケースが多いようですが、
かめは自家製の冷却アルミ座布団を利用します!
※冷却アルミ座布団の詳細はこちらの記事で紹介しています。
※写真のものは夏場にかめ自身を冷却するために試作した座布団ですが、吸熱後の放熱に課題があることが判明したプロトタイプです(笑)
アルミの熱伝導率は鉄のおよそ3倍ですので、コーヒー豆を急速冷却するには十分な性能を発揮します!
焙煎手順
1.親子鍋に生豆を入れます。
コーヒー豆は冒頭で紹介した低価格かつ良質なオーガニックコーヒーを利用します。
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頑張れば親子鍋に210g入りますので、水分が蒸発して175gほどになっても、1日2匹で25gなら、1週間分のコーヒーがまとめて焙煎可能です。
2.蓋をして焙煎を始めます。
火力は200VのHIで370W~500W程度の設定を利用しました。
この火力なら独身時代に愛用していた100Vのコンセントタイプの移動式IHでもできそうですが、ハイスペック借り上げ社宅の200V備え付けIHはガタつきを気にせず焙煎できて安心です♪
3.蓋を押さえて親子鍋を高速でシェイクします。
焼きムラを抑えるために、120rpmぐらいの回転数で20分ほど必死にシェイクし続けます!!
体力勝負の男の焙煎方法なので、つるさんにはお願いできませんね(笑)
焙煎が進むと浅い緑色をした生豆が次第に焼き色に変化し、焙煎時間に応じて色が濃くなっていくのが確認できます。
コーヒーらしい色になってくると、豆がパチン!と音を立てる「ハゼ」(コーヒー用語)と呼ばれる現象が次第に起こり始めます。
ハゼは焙煎の進行具合の目安になるので、今後の焙煎の参考にしたいと思います。
4.お好みの焙煎度で加熱を停止します。
豆自体に蓄積された熱で焙煎が進行するのを防ぐために、すかさず豆をザルに移します。
豆はパチパチと音を立てながら蒸気を発しますので、ザルをシェイクして冷まします。
この時コーヒーの生豆についている薄皮(コーヒー用語で「シルバースキン」)の残がいもふるい落とします。
5.アルミ座布団で冷却します。
アツアツの豆を座布団の上に広げますと、驚くべき速度で豆が冷めていきます!
急いで移すと水滴が付きますので、ザルで冷ますときは蒸気を十分に飛ばすように心掛ける必要がありそうです(笑)
6.ビンに小分けにして焙煎終了!
コーヒーは2日目以降がおいしいそうですので、小さなビンに詰め込んで分けて保存しておきました。
7.終わった後は片づけます。
このIH×親子鍋の焙煎方法の良い点は、焙煎中にシルバースキンが床に散らかりにくいところです。
流し場と親子鍋周辺を簡単に掃いて掃除完了です♪
試しにコーヒーを挽く・淹れる
コーヒーを挽くためのコーヒーミルは、2匹分の豆が挽けるものでお手頃なものを選びました。
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このコーヒーミルは加藤珈琲店さんの焙煎済みコーヒー豆を購入したときから利用しており、とても軽い力でもサクサク粉砕ができます♪
ただし、自家焙煎したコーヒー豆は健康効果を期待して超浅煎りにしたせいか、
豆が固くてコーヒーを挽くのになかなか根気が要りました(笑)
どうやら焙煎が浅いコーヒー豆は脱水や細胞壁の膨張があまり進行しておらず、砕きにくい状態のようです。
この問題を解決するために、
こちらのミルにフライホイールを搭載する改造を、別の記事で行っています(笑)
コーヒーを淹れるためのグッツも、同様にこれまで使ってきたものを利用しました。
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このカレー粉はつるさんの愛用品ですが、コーヒー用の耐熱デカンタを専用に購入するのがもったいないと思い、空きビンを使用しています(笑)
今のところ割れてはいないので、2匹分のコーヒーを入れるにはちょうど良い大きさです♪
ちなみに、カレー粉の味が気に入った方はビンではなく徳用缶まとめ買いがオススメですよ!(笑)
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なお、現在は自作の断熱コーヒーデカンタを利用しています!(笑)
話はそれましたが、肝心の初めての自家焙煎コーヒーのお味は、
薬膳的なお茶っぽい味になりました!
初めて浅煎りのコーヒーを飲んだこともあり、いつものコーヒーの風味を期待して飲んでしまうと、何か物足りない感じですね(笑)
恐らく、加熱しなくてもコーヒー豆にもともとあるカフェイン、クロロゲン酸を始めとする有機酸、糖質やアミノ酸の味が合わさった味と思われます。
健康第一で風味のことはあまり考えてなかったのですが、今後調査を進めていく中で、
「コーヒーらしい風味の成分=体にいい成分」
の結論となることを期待します(笑)
焙煎方法の改善
ひとまず、
「かめでもコーヒーの自家焙煎できるじゃん!」
を確かめることができました。
一方で、安定した焙煎ができるようになるまでにいろいろ試行錯誤がありましたので、紹介したいと思います。
【問題1】親子鍋を激しくシェイクすると隙間から豆がこぼれる
豆を乾燥させるために蒸気を鍋の外に逃がす排気穴が必要ですが、ガラス蓋のシリコンの開口部分が広いため豆が飛び出してしまします。
→改善:アルミホイルを成形して開口部を塞ぎました。
これで思いっきりシェイクできますね♪
【問題2】弱火だと時間がかかるため火力を上げたいが、焼きムラが激しくなる。
弱火で長時間かければ焼きムラは抑えられますが、風味や栄養成分を焙煎でコントロールできる幅は狭くなります。
残念ながら、どんなに激しく親子鍋をシェイクしてみても、火力を上げた時に焼きムラが激しくなることは避けられませんでした。
この原因は豆の中や親子鍋の中に水分が残っている間は、温度が上がりにくく、親子鍋の鉄板に触れている面との加熱の温度差が大きくなるためと考えました。
焙煎の初期に蓋の内側に生豆から蒸発した水分が付着して結露ができますが、アルミホイルで開口部を塞いだことで、結露が残留する時間が長くなりました。
→改善1:親子鍋いっぱいまで入れていた生豆の量を210gから150gに減らし、水分量を抑えました。
→改善2:アルミホイルに豆がこぼれない程度の穴を開けました。
→改善3:ガラス蓋のシリコン部分にハンドドリルで穴を開けて蒸気の逃げ道を作りました。
ダイソーで一番ぶっといドリルを買ってきて、かなりの数の穴を開けましたよ(笑)
ドリルの穴開け効果により蓋に付着した結露が早い段階で消失するようになりました!
また、ハゼがスタートするタイミングで白い蒸気(?)のような煙もこの穴から噴き出すようになりましたので、なかなか焙煎環境の改善に効果があったように思います。
ここでふと思ったのが、
普通の焙煎環境では豆が常に空気にさらされていますが、この親子鍋方式では鍋の中で発生した蒸気やガスが加熱されることで内部の空気が常に外側に押し出されています。
この焙煎方法が、風味や栄養の面で何かしらの良い効果を生み出していると、かめは勝手に妄想することにしました(笑)
シリコンに開けた無数の穴は、シルバースキンで閉塞していきますので焙煎前にはエアダスターで吹き飛ばして掃除します♪
また、焼きムラを抑えるためのさらなる改善策として、
鍋底にアルミホイルを敷くことも試してみました!
<アルミホイルを敷くことで想定される効果>
・フッ素コートの鍋底よりアルミニウムは熱伝導率が高いため、鍋の内部の温度が均一化されやすい。
・アルミホイルと鍋底の間に空気の層ができることで、豆が接触する面の温度が低下する。
⇒実際に焙煎した結果からも、焙煎ムラが多少抑えられることが確認できています!
いろいろ改善を行った結果、
コーヒーの苦みや酸味、香りなどを焙煎度によって変化させ、風味の違いを識別できるレベルの焙煎はできるようになりました!
中火20分の焙煎でも、なかなかムラを抑えることができています!
また、下の写真は弱火40分焙煎の結果で、いろいろ試した中では一番焙煎ムラが抑えられています。
一方で、焙煎時間が長くなりますと味や香りが飛んでしまっている印象を受けますので、焙煎ムラが抑えられていることが必ずしもおいしいコーヒーの条件だとは今は考えないようになりました。
販売されている生豆はハンドピックが行われていませんので、どうしても焙煎度が異なる豆が発生してしまいます…
ですが、豆がもったいないので多少風味がぼやけても分離せずにおいしくいただくようにしています♪
市販のコーヒーではあまり見ることができない、ハゼで激しく変形・分解したコーヒー豆たちも処分せずにおいしくいただきます♪
自家焙煎はエコな気がしました!
初めての焙煎で利用した今回のペルー産のコーヒー豆は、インスタントコーヒーでは出会えないような香りや酸味がありますので、1ハゼ~2ハゼ間の浅煎り~中煎りでおいしくいただきました♪
今後購入した生豆は、焙煎記録を順次投稿したいと思います!
最後に、
【問題3】親子鍋をIHクッキングヒーターにこすりつける音が騒音になる。
借り上げ社宅のお隣さんにどれだけ聞こえているかは謎ですが、ドライヤーをずっと使っているような騒音になります(笑)
→これは改善できそうにありません(笑)
苦情が出たら、またホヌコペちゃんのコーヒーにお世話になりたいと思います!
続編:非オーガニックのコーヒー生豆をお試し
自家焙煎ができるようになったことで欲が出てしまい、こちらの記事で【非オーガニック】のコーヒー生豆をお試ししております(笑)