冷めにくいコーヒーデカンタを自作しよう!

冬場にコーヒーを淹れている時に、コーヒーが冷めてしまうのを何とか防ぎたいと思い、断熱性に優れたコーヒーデカンタを自作することにしました。

 

コーヒーが冷めてしまう原因と対策

コーヒーを淹れている時に、コーヒーが冷めてしまう原因としては、以下の点が挙げられます。

  1. コーヒードリッパーおよびコーヒーデカンタが同じ温度になるまで熱が奪われてしまう。
  2. 空気の対流によりコーヒーデカンタの表面から熱が放出されている。
  3. お湯が蒸発することで熱が消費される。

 

これらの課題に対する対策としては、以下項目が挙げられます。

  1. コーヒードリッパーおよびコーヒーデカンタの熱容量を小さくする
  2. コーヒーデカンタの表面を断熱する
  3. 容器の中で密封してお湯を注ぐ

 

1.および2.の目的で、今回はコーヒーデカンタを自作することにしました♪

3.は構成部品が増えそうでしたので、検討は老後の楽しみとします(笑)

 

 

なお、通常であれば、

  • コーヒードリッパーおよびコーヒーデカンタを事前に温めておく。
  • コーヒーウォーマーで保温する。

といった対策が真っ先に思い浮かびますが、

 

エコ志向のつるかめ家ではまずは余分な加熱・余分な放熱を省く努力をします!

 

 

材料選定

これまで使用してきたコーヒードリッパーおよびコーヒーデカンタは、ガラス製です。

 

 

 

ガラスは重たいのでガラス容器の熱容量が大きく、注いだお湯の熱量がかなり奪われているのではないかと想像します。

 

そこで、ガラス製プラスチック製に変更できないか検討しました。

 

・コーヒードリッパー

→同じメーカーでプラスチック製(AS樹脂)のものが売られていました。

 

 

 

・コーヒーデカンタ

→ダイソーに870mlサイズのプラスチック製(ポリプロピレン[PP]樹脂)【穀物保管容器】を発見しました。

 

これらの商品の重量を測定し、熱容量を計算することで、容器に奪われる熱量を比較します。

物性値項目 現状の容器 変更後の容器
①コーヒー
ドリッパー
HARIO製
VDG-01W
ガラス製
HARIO製
VD-01T
AS樹脂製
・重量 160g 78g
・比熱 750J/(kg・K) 1422J/(kg・K)
・熱容量 120J/K 111J/K
・熱伝導率 0.74W/(m・K) 0.12W/(m・K)
②コーヒー
デカンタ
インデアンカレー
空き瓶
ガラス製
ダイソー製
穀物保存容器
PP樹脂製
・重量 415g 90g
・比熱 750J/(kg・K) 1924J/(kg・K)
・熱容量 311J/K 173J/K
・熱伝導率 0.74W/(m・K) 0.12W/(m・K)
★①+②熱容量 431J/K 283J/K

※ガラス(ソーダガラス)の比熱・熱伝導率は、こちらの(株)八光電機さんのサイトに掲載されている数値を引用ています。
https://www.hakko.co.jp/qa/qakit/html/h01010.htm

※AS樹脂およびPP樹脂の比熱・熱伝導率は、こちらのサイトに掲載されている数値を単位変換して掲載しています。
→AS樹脂:https://www.toishi.info/sozai/plastic/as.html
→PP樹脂:https://www.toishi.info/sozai/plastic/pp.html

 

 

ガラス製の方が重たくて冷たいイメージでしたが、プラスチック製の方が実は比熱が大きいため、思っていたよりも熱容量については大きな差がありませんでしたね…(笑)

 

それでも、ドリッパー&デカンタでおよそ、1.5ほど熱容量に差があります

 

 

<ここで試しに熱計算>

75℃-600mlのお湯と、室温15℃で冷えきったドリッパー&デカンタを利用して、コーヒーを淹れることを考えてみます。

容器との熱交換以外の熱の移動はないとすると、お湯を注いだ後に熱平衡状態となった時の温度は、熱容量の比率で計算できます。

この計算条件でのお湯の熱容量は約2500J/Kであり、容器の違いにより約3℃の温度差が生まれることが計算されました。

  • ガラス製容器:15[℃]+(75[℃]-15[℃])×2500[J/K]÷(2500[J/K]+431[J/K]) ⇒ 約66℃
  • プラスチック製容器:15[℃]+(75[℃]-15[℃])×2500[J/K]÷(2500[J/K]+283[J/K]) ⇒ 約69℃

※お湯(水)の熱容量は、こちらの(株)八光電機さんのサイトに掲載の比熱の数値を利用して計算しています。
https://www.hakko.co.jp/qa/qakit/html/h01030.htm

 

わずかな違いではありますが、ドリッパー&デカンタに奪われる熱量は、材料を見直すことで改善が可能と言えますね!

 

 

また、計算とは関係ありませんが、ガラス製の方がプラスチック製よりも熱伝導率が6倍ほど高いです。

 

注いだお湯の熱を外部に逃がさないようにする点でも、プラスチック製に軍配が上がると言えそうです!!

 

 

 

次に、【コーヒーデカンタを断熱する材料】を選びます。

 

当サイトで連載している【借り上げ社宅断熱シリーズ】で毎回登場している、ハイグレードのスタイロフォームを利用します♪

押出法ポリスチレンフォーム「スタイロエース-Ⅱ」
[ダウ化工製:1.82m×0.91m×2.5cm 水色 熱伝導率0.028W/(m・K)]
メーカーサイトURL:https://www.dupontstyro.co.jp/styrofoam/spec.php

※【借り上げ社宅断熱シリーズ】の第1弾の記事は、こちらで紹介しています。

借り上げ社宅の小窓を手軽に断熱しよう

 

これまでの借り上げ社宅の断熱施工で利用してきた断熱材の端材を利用しますので、材料費はタダとします♪

 

なお、断熱材で覆う場合の熱計算は、条件設定が複雑で分かりにくいため省かせていただきます(笑)

 

また、

「魔法瓶の水筒にドリップすれば全て解決するのでは?」

といったツッコミに対する考察も省かせていただきます(笑)

 

 

断熱施工
1.プラスチック製容器の寸法を測ります。

【穀物保管容器】は、蓋の上部にコーヒー抽出用の注ぎ口が付いていて、今回の用途にピッタリな形となっています♪

 

一方で、透明の容器の部分が下に行くほど細くなるテーパー状となっているため、板状の断熱材を横から貼り付けるのではなく、環状にくり抜いた断熱材を積み重ねることにしました。

 

 

2.断熱材をカッティングする。

木材を当て木に利用してカッターナイフで直線・垂直のカットを行いました。

 

(奥義!スタイロ鍵盤カット!!!)

※木材を利用したスタイロフォームのカットに慣れてきましたので、少し遊んでみました(笑)

 

断熱容器をきれいな直方体に仕上げるために、水平に何枚も積み重ねた断熱材の中央を1枚1枚くり抜くこととしました。

 

コーヒーデカンタの側面に残る断熱材の厚みが1cm程になるため、最初の方は少し緊張しました。

 

蓋に到達したところで7段積みとなりました!

 

この強引な積み重ねによって目的を達成する感じから、【かめの甲羅】に登録することにします(笑)

 

スタイロフォームの断熱コーヒーデカンタ 【かめの甲羅8号】

 

※当サイトでのかめの努力の積み重ねの成果は、こちらの【かめの甲羅】タグで閲覧可能です。

 

 

3.コーヒードリッパー接続口箇所をカッティングする。

購入したコーヒードリッパーの底面には、脱落防止用に幅5cmの凸部分が設けられていますので、このサイズに合わせて穀物保存容器の注ぎ口をカットします。

 

驚くほどフィットしています!!(笑)

 

ここで、待ちきれず工作中にコーヒーを淹れてみましたが、

早速コーヒーが冷めにくくなっていることが実感できました!

 

また、コーヒードリッパーの容器が透明になっていて、何とか内部の水位が確認できそうですので、横穴やレベルゲージはなくても大丈夫そうですね…(笑)

 

 

4.ダクトテープで固定・装飾して完成!!

実は、3.までノリで加工を進めたのはいいものの、肝心の固定方法を考えていませんでした(笑)

なんとなくダイソーのテープコーナーに立ち寄ったところ、【ダクトテープ】と呼ばれる商品を奇跡的に発見しました!

 

過去の断熱施工ではダイソーのOPPテープを断熱材に貼り付けていましたが、コーヒーデカンタに利用するには粘着力に不安がありました。

 

一方で、【ダクトテープ】は布テープのような粘着性の強いのりが使用されていますので、スタイロフォームにもしっかりと張り付きます。

 

スタイロフォームと同じ水色でオシャレなデザインのものがあったおかげで、市販の商品のような仕上がりになりました!!

 

かめがDIYで作るものは機能重視でだいたい見た目が粗末になりますが、これはなかなかグッドデザインになりました!(笑)

※画像はリンク先のグッドデザイン賞のサイトより抜粋
http://www.g-mark.org/

 

 

蓋をしてコーヒードリッパーを載せてみると、

手品でも始まりそうなミステリアスな雰囲気となりました(笑)

 

プラスチック製【穀物保管容器】と分離できますので、お掃除も楽チンです♪

 

※後から追記

・コーヒーを注ぐときに蓋の角を伝ってコーヒーがこぼれることが分かりましたので、蓋の注ぎ口側の角を斜めにカットして改善しました。

 

 

感想

蓋もテープ貼りも完了したところで、改めてコーヒーを淹れてみますと、

真冬の15℃の室内で淹れたコーヒーでも十分温かさが保たれることが確認できました!!

 

明らかに冷めにくくなっていことも実感できます!!

 

 

そして、

コーヒーの味が変わったような気がしました。

 

 

【コーヒーを淹れる時の温度の変化】が、コーヒーの味に変化をもたらしたのではないかとかめは想像しました。

 

思いがけずコーヒーの世界の奥深さを感じさせられました!!

 

 

本当は、コーヒー豆の種類や焙煎時間、挽き具合やその他コーヒーの味に影響を与えるあらゆる要素を、条件を揃えて比較検証したいのですが、これも老後の楽しみとします(笑)

※かめの現在の自家焙煎方法は、こちらの記事で紹介しています。

IH×親子鍋でコーヒーの自家焙煎に挑戦!

 

 

ひとまず、勢いでコーヒーデカンタをもう一つ作成しましたので、同時に淹れたコーヒーの味が比較できるようにしました♪

 

時間があるときにコーヒーの味を比較した結果をレポートしたいと思います!!