ブルグミューラー「ゴンドラの船頭歌」

あまりの美しさに、心が蝶になり、ひろひらと飛んでいきそうです!

船頭(ゴンドリエーレ)の歌にふさわしいですね♪

今日はイタリアの観光都市ヴェニスやゴンドラの歴史からピアノ曲「ゴンドラの船頭歌」の弾き方まで、ゴンドラ好き必見の情報を一挙に紹介します♪

ヴェニスの過去・現在・未来

452年、ゲルマン民族による侵略を受けた北イタリア人がヴェニスに移住したことから、ヴェニスの歴史幕が開きます。

水の存在が侵略戦争で有利に働き、ヨーロッパの一大貿易都市になります。

しかし、15世紀後半大砲が発明され、その地形の恩恵が受けられなくなり、次第に弱体化します。

それからというもの、ヴェニスは特に目立った活躍もなく、イタリアの一都市という立ち位置に甘んじていましたが、現在は観光都市としては栄えています。安泰ですね♪
—と言いたいところですが、ヴェニスに水没という新たな危機が見え始めてきました。

ナショナル・ジオグラフィックによると、今世紀末には、1日2回、都市全体が水没すると試算されているそうです。
既に現在、ヴェニスは4年に1度の頻度で深刻な洪水に見舞われいるそうなんです。

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参考文献
National Geographic電子版
https://www.nationalgeographic.com/environment/2018/10/venice-floods-photos-climate-change/
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ヴェニスの超有名スポット「カナル・グランデ」について

カナル・グランデは英語でGrand Canal。
Grandは大きい、Canalは運河を意味します。

ディズニーシーのアトラクションでは、5つの橋をくぐるそうですが、ヴェニスのカナル・グランデには4つの橋が架かります。
●リアルト橋:1591年に完成した石造りのアーチ状の橋。橋の上に店がある。
●スカルツィ橋:1932年に完成した石造りのアーチ状の橋。
●アッカデーミア橋:1933年に完成した木製のアーチ状の橋。
●コスティトゥツィオーネ橋:2008年に完成した橋。

ディズニーシーでゴンドラに乗る機会があったら、ヴェニスにも思いを馳せてはいかがですか?

ベニスの観光がもたらす弊害

1960年代以降、ヴェニスは、一大観光地となっています。
ところが、やはり、他の観光地同様、観光が加える町への危害は存在するそうです。

観光客にも住人にとっても水上バスは欠かせない交通手段です。

毎日すごい数の観光客を受け入れているので、水上バスの数も何百という数が走っています。
停留所もかつては5つだったのが、今は18あります。

実はその水上バスが及ぼす問題がヴェニス固有の問題として存在します。

実は、大型の水上バスが動くときに水中に作り出すエネルギーで、一部の建物の基盤部が破壊されているそうです。私たちは船に乗って水上に立ち並ぶ建物を楽しんでいるのに、その建物を破壊しているなんて残念ですね。誰かが汗を流して作った建物なのだから大切にしたいものですね。

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参考文献
National Geographic電子版
https://news.nationalgeographic.com/news/2015/01/150129-venice-my-town-zwingle-grand-canal-motondoso-piazza-san-marco-vaporetto/
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ゴンドラの歴史

11世紀頃に登場した、と言われています。

貿易都市として栄えていたヴェニスでゴンドラは、貨物輸送を担う重要な貨物船でしたが、現在は、ほぼ全てが観光用です。その数も最も多い時代で10000ほどあったのが、現在は400程です。

現在のゴンドラはほとんどが、ディズニーシーにあるような外界とのしきりの一切ないタイプの舟ですが、伝統的なゴンドラは、天蓋つきの船室を備えていたそうです。

船室が取り払われた理由としては、観光客が景色をより楽しむことが出来るためだとされています。

当時のゴンドラが映画「旅情」で映し出されるそうですので。機会があれば見てみたいです!

ゴンドリエーレについて

ディズニーシーでもお馴染み、オールを漕いで、ゴンドラを操る人です。

ゴンドリエーレの服装は、赤もしくは青の縞模様のトップスに赤の首巻き、つばの広い麦わら帽子、黒っぽいズボンです。ディズニーシーのゴンドリエーレはどうだったかな~?!

ゴンドリエーレになるには、ベニスの歴史や観光地に関する知識、ゴンドラを操るうえで必要な技術や知識などを得たことを証明する資格を取得する必要があるそうです。
歌の試験がないので、ディズニーシーのゴンドリエーレのように歌を披露する場面は無いのでしょう。

ピアノ曲「ゴンドラの船頭歌」の弾き方

ブルグミューラーが生きていたのは、19世紀。当時は、未だヴェニスは観光都市にはなっていなかったはずです。一方、貿易都市としての繁栄期は過ぎ去っています。

かつての貿易都市としての輝きは失っているが、郷愁の念を抱かせるヴェニスで、先代から受け継いだ仕事に誇りを持ち、高らかに歌う船頭たちを想像しながら弾こうと思いました!!

ブルグミューラーの3歳年下のメンデルスゾーンは「ヴェニスの舟歌」を作曲しています。こちらの舟歌は、ブルグミューラーの舟歌とは異なる趣を有している曲です。

つるの印象だと、ブルグミューラーはゴンドラを近くで見ているのに対して、メンデルスゾーンはゴンドラを遠くから眺めているイメージです。また、メンデルスゾーンの視点はヴェニスという都市全体に向けられており、船頭たちの歌までは耳に入っていないようです。