【映画鑑賞記録】「Me Before You」(「世界一きらいなあなたに)」

今日は、英米合作映画「Me Before You」観ました!
ラブ・ストーリでありながら世界各国でデモが起こるほどの社会的にセンシティブなテーマを取り扱う作品です。

あらすじ

ウィルは大富豪の息子。都会で仕事に恋に充実した生活をしていたが、交通事故で体が不自由になったため、6か月後にはスイスで自殺することを決めています。そこへ介助者として雇われたのがルイーザ(愛称ルー)でした。父親の会社が倒産し、家族は貧困のどん底にいたため、ルーが家族を養わなければならなかったのです。

初対面のルーとウィルの雰囲気は良いものではありませんでした。しかし、それも徐々に変化し、恋に発展していきます。

ある日、ルーは彼の6か月の猶予期間のことを知り、動揺するものの、彼が生きることを選ぶことを信じて旅行を計画します。

旅先で二人はお互いの気持ちを確認し合うものの、ウィルの決心が変わらないことを知り、ルーは絶望します。

それでも、ウィルの最期を見届ける決心をしたルーは、スイスでウィルとの最期の時を過ごします。

映画は、ルーが都会のカフェでウィルが残した手紙を読みながらウィルに思いを馳せつつも、人生を前向きに歩む様子が描かれ幕を閉じます。実は、ウィルはルーに秘密でルーが田舎町を出て、都会で生きるためのお金を遺していたのでした。ウィルは常にルーが自分の道を歩むことを望んでいたのです。

感想

カバーに描かれた主人公の素敵な赤いワンピースに惹かれて、いつか観てみたいと思っていたので、今回縁があって見ることが出来て嬉しいです!

尊厳死や身体が不自由な方々との関わり、について考えさせられる映画で、是非多くの人に観てもらいたい映画です。改めて、自分の考えが確認できる、また、考えたことが無かった人は考えるきっかけになると思います。

甘~いラブ・ストーリーであることには変わりありませんが♪

タイトル"Me Before You" の勘違いについて

この映画のタイトルは”Me Before You” です。

どう思いますか??つるは瞬、戸惑いました

理由は英語表現”After you.”です。“After you“は「お先にどうぞ。」という意味で、相手に対する思いやりを示す表現です。

そのため、Before youと聞いた瞬間、否定的なイメージを抱いてしまったのです。これは英語のbefore, afterの意味領域が広いために生じてしまった混乱でした。もちろん、本来の意味はその直後に想像できましたが。

映画鑑賞後に改めてタイトルを見返してみると、シンプルだけれど、ウィルのルーに対する気持ちを一言に凝縮した素晴らしいタイトルだと思いました。映画の中で介助士さんとルーが話している場面があるのですが、介助士さんはルーに対して、ウィルが苦しさを背負いながらもルーの前でだけは頑張って笑顔を見せていると話す場面があります。ここが、「Me Before You」なのですよね。直訳すると「あなたの前での私。」※

 

もちろん、日本語のタイトル「世界一きらいなあなたに」も好きですよ~! これは、ルーがウィルと出会いたてのウィル対する気持ちですね。最後の気持ちは全く逆ですから、そこのギャップを利用して考えたウィットに富んだタイトルだと思います。

※あくまでも主観に基づきます。

海外での批判について

英語版のWikipediaには、身体が不自由な人の平等を訴える活動家たちによる映画に対する痛烈な批判があったことが書かれていました。アメリカ各地やオーストラリアではデモがあったそうです。裏を返せば社会的に注目を浴びるべき映画だということです。原作者も想像していた結果なのではないかと思います。デモをした方々の考えは図りしれませんが、活動の新たなきっかけとなって良かったのではないかと思います。

つるは、こういうセンシティブな内容の映画に挑戦するなんて、と原作者や製作者を尊敬します!映画を通じて皆に考えるきっかけを与えている点が評価できると思います。

本作品を観た身体が不自由な方が仮にこの映画を観て萎縮してしまったとしても、生きたいという意思があれば、その意思に従って生きられるのではないかと考えます。(楽観的すぎる?!)ウィル(本名はウィリアム)の名前もWill(英語で「意志」「遺言」という意味)に作者の意図を感じるつるでした。

また、明日も素敵な映画に会えるといいな~♪