チェコ・オペラ「The Jacobin」~予習編②~

今回は、プラハの国民劇場でのみ上演されている、 オペラ「The Jacobin」について、書いていきたいと思います。

オペラ「The Jacobin」は国民劇場でのみ上演されています。

理由は前回の予習ですぐに納得!チェコ人による、チェコを舞台にしたチェコ語のオペラを国民劇場でやらない手はない!

前回の記事では、国民劇場の歴史を振り返ると共に、国立劇場やエステート劇場との違いについても書きましたが、簡単にまとめると、国民劇場は、「チェコ人のチェコ人によるチェコ人のための劇場」であるということが分かりました!

前回の記事はこちら↓

チェコ・オペラ「The Jacobin」~予習編①~

今回は、予定通り、オペラ「 The Jacobin」について、予習します!

オペラ「The Jacobin」概要

初演:1889年2月12日@国民劇場(国民劇場が完成は1883年)

所要時間:20分の休憩を含めて、約3時間

言語:チェコ語(英語の字幕あり)

設定:1793年・チェコの小さな田舎町

★上記「概要」の補足説明

・1881年に完成しているが、火災で焼失し、1883年に国民の寄付で再建された劇場が今日の国民劇場。
・1889年初演当初から国内外で人気のオペラでした。
・設定年が1793年となっている。時代背景としては、フランス革命の始まりの時代で、啓蒙思想や平等主義が流行り始めていた。タイトル「The Jacobin」(日:ジャコバン)は、平等主義の結社である。

オペラ「The Jacobin」あらすじ

登場人物は、①伯爵②息子、そして③息子のお嫁さん、④息子の従弟の他に、⑤聖歌隊指揮者も兼務する学校長と⑥その娘、⑦娘(⑥)の恋人、⑧城伯(⑦の恋敵)

以上、8人が田舎町で繰り広げる人間ドラマです。
特に難しい内容は無さそうで安心しました(*´▽`*)

物語は、村を出ていった息子がお嫁さんを連れて帰ってくるところで始まります。伯爵である父親は頑として息子を認めない様子。しまいには、甥っ子に自分の地位を譲ることを宣言し、ショックを受ける息子。

これに追い打ちをかけるように、息子がジャコバン派であるとして城伯に逮捕される。お嫁さんは、息子の父である伯爵にこの事を伝えますが、伯爵は息子を許そうとしません。

ところが、お嫁さんが、息子が幼かった頃、伯爵が息子に聞かせたというチェコ民謡を歌うことで、息子が父親を信頼していることを伝え、伯爵の考えを見事に改めさせ、後継ぎを息子に指名、和解する、というハッピーエンドなストーリーです。

👀お嫁さんが、伯爵にチェコ民謡を歌う場面が楽しみです!

チェコの民謡「ソウセツカー」については、以下の記事でも書いています↓
(今回はどのような民謡を聴くことができるかは分かりませんが…)

ドヴォルザーク「スラブ舞曲集」第1集(Op.46)第4曲

ドヴォルザーク「スラブ舞曲」第2集(Op.72)第2曲

★上記「あらすじ」の補足説明

上記あらすじでは触れませんでしたが、「聖歌隊指揮者も兼務する学校長」とその娘が登場しているのもポイントなのかもしれません。この校長先生と娘は、伯爵夫妻の理解者としての役割を果たしているようです。さらに、この2人はモデルとなった人がいるのではないかと言われています。

お嫁さんの歌うチェコ民謡も楽しみですが、聖歌隊の歌声も聞くことが出来る予感がして、さらに楽しみです!

次回は、作曲者ドヴォルザークについて調べていこうと思います!

↓続きの記事です。

チェコ・オペラ「The Jacobin」~予習編③~