健康&節約のために始めたヨーグルトの培養が、習慣として定着してきましたので、培養方法・培養計画を整理して記録に残すことにしました。
※当記事はYouTubeに動画も公開しています。
自家製ヨーグルトの始まり
ヨーグルトの【栄養】や【培養の化学】については、自家製ヨーグルトの培養を始めるにあたり、こちらの記事で簡単な調査を行っております。
今回の記事では、ヨーグルトの培養を繰り返していく中で最終的に落ち着いた【培養方法】や【培養計画】を中心に紹介していきたいと思います。
用意する道具
培養に利用する容器は、ダイソーで選んだこちらの「ハンドルキーパー」(450mL)です。
<かめの注目ポイント>
- 2本でおよそ1L牛乳1本分の培養が可能で扱いやすい。蓋すれすれまで詰めると480mLまで入る。
- 蓋すれすれまで牛乳を詰めることができ、嫌気性の乳酸菌に優しく、好気性の菌類の活動を抑制できる。
- 縦長で冷蔵庫にも入れやすく、場所を取らない。空気に触れる水面の面積が、幅広の容器より小さくなる点も良好。
- ハンドルがついていることで、固く閉めても開けやすく、つなぎのヨーグルトを区別するためのクリップの取り付けが可能。
- カラフルな蓋のラインナップあり、クリップと合わせて区別に利用可能。単調な培養作業も楽しくなる(?)
- ハンドル付きの蓋の内側にはポリエチレン製のパッキンがあり、内部を密封する上でクッション性の素材が望ましい。また、このパッキンが取り外せるため、簡単水洗いでも、経験的に雑菌繁殖を抑えることができている。
YouTube動画でも紹介していますが、最後に挙げたポイントが、前回の記事からの追加となった最重要ポイントです!!
ヨーグルトを数十日に渡って培養する上で、
【雑菌の繁殖はできる限り抑えられた方が良い】
のは確かですが、
そのために洗剤を利用した洗浄や煮沸消毒を行うのは、手間のように思われました…
ダイソーのハンドルキーパーを利用して、水洗いのみで培養を繰り返したところ、雑菌の繁殖が抑えられていることが経験的に確認できたため、当記事のタイトルにもある、
【手軽さ】
を損なうことなく、ヨーグルトの培養を食卓へ取り込むことができました!
ヨーグルトメーカーなどの道具は極力省き、ダイソーで購入した培養用の大きめのスプーンと持ち運び用の通気性の良いかごなどを、ハンドルキーパーの他に活用しています。
続いて原材料の紹介に移ります♪
用意する原材料
ヨーグルトの培養に利用する種菌は、東京食品(株)さんの「王様のヨーグルト」という商品です。
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<かめの注目ポイント>
- クレモリス菌BRF(DM-1、DM-2株)、サーモフィラス(KI-1株)の3種類が組み合わされており、ヨーグルト規定値の80倍位の乳酸菌に増える。初心者にも扱いやすい自家製ヨーグルト向けの商品と思われる。
- 市販の無脂肪ヨーグルトよりとろみが強く、酸味が抑えられている。カスピ海ヨーグルトなどのとろみの元となっている増粘多糖類は、単糖類・二糖類より虫歯の餌になりにくいのでは。(かめの仮説)
- ヨーグルトメーカーがなくても培養は問題なくできた。常温での培養が可能な種菌は手軽さを追求する上で重要。
- 無脂肪牛乳を使って培養が可能。ただし、「生乳」が推奨され「加工乳」は培養できないとされている。かめの経験として、「加工乳」(脱脂濃縮乳)の培養は成功している。
※メーカーの製品紹介サイトはこちら。
https://www.mom-yogurt.com/product/king/
次に、培養に利用する無脂肪牛乳を2種類紹介します。
1.特選よつ葉無脂肪牛乳【よつ葉乳業(株)】
※画像はよつ葉乳業(株)さんの商品紹介サイトより引用。
https://www.yotsuba.co.jp/product/milk_17354.html
<かめの注目ポイント>
- 王様のヨーグルトの種菌を利用して、無脂肪ヨーグルトの連続培養ができることを確認済み。
- きれいに脂肪分が取り除かれている、添加物なしの100%無脂肪生乳。
- 近所のスーパーを探し回ったが、添加物なしの100%無脂肪生乳の条件を満たしていたのは、こちらの商品とイオンの無脂肪牛乳のみ。原産地・製造所がより明確な北海道産・北海道製造であったため、こちらの商品を選択。
※イオンの無脂肪牛乳の販売サイトはこちら。
https://www.topvalu.net/items/detail/4901810124268/
過去の記事を投稿したちょうど1年前は、近所のコープで定価の247円(税込)で売られていたのですが、257円(税込)に値上げされていました…
よつ葉乳業㈱さんのこちらの販売サイトでは、通常価格247円(税込)となっておりますが、大量購入による送料無料化ができないため、今でも近所のコープで購入し続けています。
https://www.yotsuba-shop.com/item/detail/1_1_17354_1/1
かめの人生で飲んできた牛乳の中では、【高級牛乳】に分類される商品であり、なかなか手が届かない価格設定の商品ではありますが、ヨーグルトの培養に利用した場合には、
【海外産の生乳を利用した低価格の無脂肪ヨーグルトと同等のコストに抑えられる】
という結論に至ったことで、食卓に取り入れることができました♪
※イオンの無脂肪牛乳は170円(税込)ですので、北海道にこだわらなければ更なるコスト削減が可能です。
ただし、「きれいに脂肪分が取り除かれている、添加物なしの100%無脂肪生乳」は本当に淡白で、王様のヨーグルトの種菌自体もとろみが強く酸味が抑えられているため、
ものすごく淡白な無脂肪ヨーグルトができあがります(笑)
この風味の面での物足りなさを解消するために、こちらの無脂肪牛乳を併用します。
2.おいしい無脂肪乳【タカナシ乳業(株)】
※こちらの画像はタカナシ乳業(株)さんの商品紹介ページより引用。
https://www.takanashi-milk.co.jp/products/detail/80
<かめの注目ポイント>
- 王様のヨーグルトの種菌を利用して、無脂肪ヨーグルトの培養ができることを確認済み。ただし、「加工乳」(脱脂濃縮乳)は推奨されていないため、連続培養には利用せず、培養したものは全て食べるようにしている。
- 脱脂した上で濃縮されているためか、たんぱく質含有量が多く、商品名の通り、確かに「おいしい」。
- 近所のスーパーを探し回ったところ、添加物なしの100%「加工乳」の条件を満たしていたのは、タカナシ乳業㈱さんのこちらの商品のみ。こちらの商品は、北海道産の生乳を岡山県で加工している。
- 近所のスーパーでの購入価格は213円(税込)で、よつ葉乳業(株)さんの無脂肪牛乳より安価。
こちらの商品は、よりお手頃価格となっており、
かめのヨーグルト培養計画におけるコスト削減の面でかなり重要な役割を担っております!
前回記事におけるコスト計算では、全てよつ葉乳業(株)さんの無脂肪牛乳としていましたが、最後の培養を行うための牛乳をタカナシ乳業㈱さんの無脂肪乳に置き換えたことで、約半数の牛乳のコスト削減が達成されました。
※実情としては、全てよつ葉乳業(株)さんの無脂肪牛乳で揃えようとしても、早々に近所のコープの牛乳が売り切れになりますので、異なる牛乳を併用する必要があります(笑)
原材料は上記の種菌と無脂肪牛乳のみですので、この時点で記事のタイトルに記載の、
【自家製・無脂肪・無添加・北海道】
は達成されました!!
具体的な【培養方法・培養計画】を整理して全体のコストメリット計算を行い、【低価格】に迫りたいと思います!
培養方法・培養計画
ヨーグルトの培養手順に従って、培養方法・培養計画を紹介していきます。
※画像はYouTube動画からの抜粋します。
1.初代ヨーグルト培養
王様のヨーグルトの種菌1袋(3g)とよつ葉乳業(株)さんの無脂肪牛乳(480ml)をハンドルキーパーに入れてよくかき混ぜます。
種菌と無脂肪牛乳を混ぜていると水面に細かな泡が発生します。
ヨーグルトの培養においては空気は極力取り除くことが望ましいため、蓋を閉める直前に水面の泡を取り除くのがポイントとなります。
初代ヨーグルトの培養では無脂肪牛乳520mLが残ることになりますが、二代目ヨーグルト培養で使用するため冷蔵庫で保存します。
2.二代目ヨーグルト培養
初代ヨーグルトができあがったところで、
・洗浄済みのハンドルキーパー3セット
・ハンドルキーパーの洗浄済みの蓋のみ1つ
・よつ葉乳業(株)さんの無脂肪牛乳(520mlの残りと1000mlの新品)
を準備します。
二代目の培養においては、
初代ヨーグルトの480mLを最初に20mL食べてしまい、残りの460mLを4等分(115mL)にしていきます。
これにより、取っておいた無脂肪牛乳520mlと新しい無脂肪牛乳940mlを合計して、それぞれのビンに365mL充填が可能な計算ですので、ここで牛乳を使い切ることができます。(余り60mLは微調整に利用。)
実際にはもっとヨーグルトの比率が少なくても培養は可能ですが、牛乳2本目まで同時に突入すると衛生管理が難しくなってきますので、コスト削減よりも安全を重視した培養計画としています。
また、初代ヨーグルトの培養で利用したビンは再利用して連続培養を行いますが、
ビンの蓋の周りのふちの部分には、ビンから漏れ出た牛乳によって雑菌が繁殖している可能性があります…
このままでは雑菌が繁殖しやすい状況にあると言えますので、
①ビンのふちのヨーグルトをふき取った上で、
②ハンドルキーパーの蓋は洗浄済みのものに取り換え、
③できあがったヨーグルトはさらに次の培養には利用せずに食べる
という培養ルールを設定します。
かき混ぜたり、牛乳を注いだり、水面の泡を取り除くノウハウは初代と同様です。
この時点で、増やすためのヨーグルト(ピンク色の蓋)×3本と食べるためのヨーグルト(白色の蓋)×1本の仕込みが完了しています。
3.三代目・四代目ヨーグルト培養
二代目ヨーグルトと同じ要領で三代目・四代目のヨーグルトも培養を進めていきますが、初代ヨーグルトの培養で残った牛乳がないため、以下の数量の変更があります。
・洗浄済みのハンドルキーパー2セット
・ハンドルキーパーの洗浄済みの蓋のみ1つ
・よつ葉乳業(株)さんの無脂肪牛乳(1000mlの新品)
よつ葉乳業(株)さんの無脂肪牛乳を使用している範囲では、無限に培養が繰り返せそうですが、次第にとろみが失われている実感がありますので、種菌に含まれている3種類の菌の比率が変化していることが想像されます。
4.五代目ヨーグルト培養(最後)
王様のヨーグルトの説明書に記載の培養回数の限度は6回ですが、コストメリットと水洗いによる雑菌繁殖のリスクを天秤にかけて、かめは培養回数を5回に制限しています。
五代目ヨーグルトの培養にはタカナシ乳業㈱さんの無脂肪乳を使用して、全て食べるためのヨーグルトに変換します。
五代目まで無事に培養が完了したヨーグルトには、ダイソーのカーテンフックをダブルで装着し、初代~四代目と区別しています。
※カーテンフックの詳細は、こちらのダイソー公式通販サイト参照。
https://jp.daisonet.com/collections/living0227/products/4549131504651
市販の無脂肪ヨーグルトよりはるかにおいしい
【自家製・無脂肪・無添加・北海道】ヨーグルトであり、
【できたて・常温】でいただくとさらにおいしく感じられます!!!
5.培養計画
以上の手順により、ヨーグルトを腐らせることなく、安定した培養ができましたので、
以下の条件設定に基づき培養計画に必要なハンドルキーパーの本数を決定します。
<培養計画の条件設定とハンドルキーパーの本数の決定>
- かめさんとつるさんは食べるために培養されたヨーグルトを1日1本ずつ食べていく。
- 初代~五代目まで全て培養を終わらせるには、23本の無脂肪牛乳が必要であり、1つの種菌を利用した1サイクルが23日で完了する。
- よつ葉乳業(株)さんの無脂肪牛乳を使用して、増やすために培養したヨーグルトを古い順に培養していくと、ハンドルキーパーが最大で17本必要な日が発生する。
- このままではさすがに本数が多いので、必要な本数を13本に制限する。
⇒ハンドルキーパーの本数を制限したことで、
「次の培養まで冷蔵庫の中で最長6日待つヨーグルト」
が発生しますが、経験的に衛生管理上の問題にならなかったため、13本に落ち着きました。
※いろいろ試した結果たどり着いた結論に、それらしい考察を後から付け加えている状況ですので、本人もどこか腑に落ちない説明となっております(笑)
※実際には、牛乳が品切れで調達できないといったイベントにより、計画通りいかないのがほとんどです(笑)
コスト計算
ハンドルキーパーの本数が決定しましたので、全体のコストメリットを再計算していきます。
- 種菌:約400円
- 無脂肪牛乳①:257円 × 11本 = 2827円
- 無脂肪牛乳②:213円 × 12本 = 2556円
- 培養容器:110円 × 13本 = 1430円 【初期投資費用】
- ヨーグルトとなった牛乳の容量:1000mL × 23本 - 270mL = 22730mL
- 400mL当たりのコスト計算:(1.+2.+3.+4.) ÷ (5. ÷ 400mL) ≒ 127円
- 初期投資費用を除くコスト計算:(1.+2.+3.) ÷ (5. ÷ 400mL) ≒ 102円
初回の培養計画より更なる【低価格】化を実現することができました!
特に、安全重視で培養計画を組んだにもかかわらず、海外産の生乳を利用した低価格の無脂肪ヨーグルトと同等のコストに抑えられていることが注目すべきポイントと言えます。
※値引きシールが貼られてしまうと負けてしまいますが…(笑)
ヨーグルトの培養、非常にオススメです!!