リヒャルト・シュトラウス「あおい(葵)」

フランツ・シューベルトと共に、ドイツ歌曲を語るうえで、欠かせない存在であるリヒャルト・シュトラウス
「あおい(葵)」は彼の最晩年の歌曲として知られています。

一般的にタイトルは「あおい(葵)」と日本語訳されていますが、実は、ドイツ語のタイトルであるmalvenは、日本人があおい(葵)と聞いて想像する「タチアオイ」とは植物学的には異なり、「フユアオイ」や「ゼニアオイ」など(ゼニアオイ族と言う)を指します。

また、アオイの名称は「フユアオイ」由来で、「仰ぐ日」から来ているそうです。これは、葵の葉に向日性が見られることからだとされています。素敵ですね。

シュトラウス最後の歌曲と言われる「あおい(葵)」は、世界中で名を馳せたチェコ出身の歌姫マリア・イエリッツァに献呈されました。

マリア・イエリッツァはウィーン国立歌劇場やメトロポリタン国立歌劇場で活躍したソプラノ歌手です。シュトラウスやプッチーニの歌劇に多く出演しました。

メトロポリタンでのデビュー作品は、プッチーニの「トゥーランドット」。世界中を魅了する歌声とはどれほどのものでしょう。聞いてみたかったです!

日本であおい(葵)として知られる「タチアオイ」↓