インド社会を学ぶ

おかずの味付けはカレー粉のみ、というつる(筆者)は同じくカレーを常食するインドに興味が湧きました。
今回は現代インド社会を学ぶ日にしてみようと思います☆

前回は小説「インドへの道」でイギリス領インド帝国時代のインドについて記事にしたことがありますが、それ以来ご無沙汰なインド。

小説「インドへの道」については、こちら↓

読書記録:A Passage to India インドへの道1

読書記録:A Passage to India インドへの道2

まずインドの基本情報を集めました!
【人口】約13億人
【言語】ヒンディー語・英語に加え、州ごとの公用語
【主要都市】
ニューデリー・デリー(1911年~首都):政治・経済の中心地。
ムンバイ:インド最大の商業都市。世界有数の大都市。
コルカタ:イギリス領インド帝国時代前期に植民地の首都が置かれていた
バンガロール:「インドのシリコンバレー」デリー・ムンバイに次ぎ人口第三位。

【農業】
インドでは、乾燥地帯が多い(特に北部)にも関わらず、河川水や地下水を利用した灌漑が普及しており世界有数の農業国(米・小麦・豆・綿花)輸出国となっている。
農業はGDPベースでは、それ程高くないが、政府が力を入れている貧困政策との関わりが深く、政府がその動向を注視している。

【鉱業】
1950年代後半頃より政府主導で資源開発に取り組んできた。現在は国有企業であるONGC(Oil and Natural Gas Corporation)が中心となって、世界中で探査・発掘活動を行っている。国内では、ボンベイの西165kmにあるボンベイハイ油田(Bombay High oilfield)が最大の油田で、その品質は中東に勝ると言われている。

【製造業】
近年、外国資本の直接投資の誘致を重点的に行っている。この取り組みは「メイク・イン・インディア」と呼ばれ、農村における雇用の創出による格差問題の解消が狙いとされている。
現在は、外国資本の直接投資の内訳は、シンガポールとモーリシャスが5割を占め、先進国各国は1割に満たない。

 

【諸外国との関係】
・パキスタン
インド最北部の州であるJammu and Kashmir州におけるパキスタンとの領土問題(J&K問題)が1989年以降激しさを増し、現在も続いている。2019年9月現在、パキスタン側の要請で、国連のUNHRC(United Nations Human Rights Council:国際連合人権理事会)もこの問題の対処にあたっているが、インド側は第三者が干渉すべき議題ではないと主張している。

・アメリカ合衆国
政治経済的に良好な関係を維持してきたが、近年、貿易摩擦が危ぶまれている。
2019年6月に行われた米印会談では、アメリカからの輸入品に対する関税引き上げを発表したため、アメリカは対抗する形で、インドに対する一般特恵関税を撤廃した。

・日本
ジャワハルラール・ネルーの孫娘で緑の革命※を成功させたことで知られる女性大統領インディラ・ガンディが最初に日本を訪れて以来、現在まで定期的に政府レベルでの交流が行われている。また、2014年5月より大統領を務めるナレンドラ・モディ首相は近年、日本との経済や安全保障面での協力関係を強化している。

※緑の革命は1960年代後半の農業革命で、発展途上国において食料生産効率性の向上を目指し研究を行う非営利団体の中心人物であるノーマン・ボーローグ氏らが指導して東南アジア、インド、アフリカに広まった活動で、特にインドで成功した。また、軍事戦略としての核開発を初めて行い、各国の批判の的になったこともあった。

【つるが思ったこと】
近年インドは、映画産業ボリウッドやIT人材の宝庫として華々しく報じられる機会が増えています。

一方で、医療技術で乳児死亡率が低下したことなどで人口増加の一途をたどっているインドでは、貧困層が生まれやすい

インド人は皆一様に、淀みのない英語を話し、数学が出来てITの知識ががある、という思い込みは捨てないといけないですね。

多くに国では国が豊かになっていくうえでは、貧困層ではなく、富裕層に投資することを考えます。インドもそうだと思います。

しかし、インドの人口増加のスピードを考えると、貧困対策を同時にしていかなければ、格差社会が国のリスクとなるようです。

また、発展途上国が抱える典型的な問題である公害、騒音、犯罪などの問題もあります。

日本は、勢い余るインドに憧れのような気持ちを持っていますが、かつては公害などに悩まされ、改善を重ねてきた良い意味での成熟国です。互いに補完しながら、より良い社会をお互いに作れたら良いなと思います。

 

<参考文献>
農林水産省HP「インドの農業基本政策・制度」(平成19年12月12日)
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構HP用語一覧「ボンベイハイ油田」
日本経済新聞「メイク・イン・インディア」2015/5/1付朝刊
Times of India”India World has rejected Pakistan’s bid to politicise J&K issu:MEA” Sep 13,2019