社宅の床断熱について

壁断熱によって何とか北壁の寒さは改善されたものの、1階ということもあり、部屋を温めてもすぐに冷たくなってしまう印象がありました。

つるさんの要望により

「部屋が乾燥するエアコン以外の方法で部屋を温める」

必要があったため、床断熱を検討する前に2つの電気ヒーターを試してみました。

ヒーター①遠赤外線シーズヒーター(写真はメーカーカタログより切り抜き)
AEH-S802N-W[アラジン製:400W~800W 5段階調整 H810×W300×D300mm]
<補足>加熱部から放射される遠赤外線(電磁波)で対象物を加熱する。
https://aladdin-aic.com/product

ヒーター②電気カーペット(写真はメーカーサイトより切り抜き)
DC-3DCA1[Panasonic製:700W 3畳相当 カーペット付]
<補足>マットに均等に配線された電熱線に電流を流して加熱する一般的な電気カーペット。
https://panasonic.jp/danbo/p-db/DC-3DCA1.html

ヒーター①については、遠赤外線が放出される黒い加熱部分の立ち上がりが早く、持ち運びが楽なため、部分的にちょっと温まりたいときにとても使いやすいです。

ただし、人体に向けて使用する場合は、皮膚が電磁波によって直接温められるため肌の乾燥を招きやすいように思えました。

また、空気を温めるものではないため、部屋を温めるにはパワー不足の印象です。

ヒーター②については、ヒーターの上にカーペットを敷いて使用することもあり、何も敷いていなかった社宅の床シートよりはだいぶ温かくなったように思えました。

ただし、700Wの最大出力設定で使用しても真冬の寒さにはかなわず、ヒーター①との併用により何度もコンセントのブレーカーを落としてしまいました。

足が触れている範囲が狭いわりに、床の冷たい床シートの接触面が広いため、無駄に熱が奪われている印象です。

→結論として、社宅のコンセント容量で利用可能な家庭用電熱ヒーターの出力だけでは、つるさんが耐えられる温度を保つことができなかったため、床断熱を考えることとしました。

添付の写真は北壁および床の断熱施工をする前の寒かった社宅の写真です。

 

材料選定

断熱性を高める目的であれば壁断熱で利用した、発泡プラスチック系の断熱材の選定がお手軽と考えています。

また、今回は素足が接触する面に利用することもあり、肌触りも考慮して薄いコルクが貼り付けられた商品を利用しました。

材料①コルク付フロアマット
エコルク[販売元アジア工房:30cm角 厚さ8mm(コルク1mm+EVA樹脂7mm)]

 

コルクも発泡プラスチック系の断熱材と同様に無数の気泡があり、断熱性を持っています(熱伝導率0.07W/(m・K)程度の想定)。

また、樹脂製の材料と比較して吸湿性があるため、からっとした質感となりプラスチックより快適な床材と思われます。

組み合わせて利用している発泡プラスチック系のEVA樹脂(エチレン・酢酸ビニル重合体)は、弾力性・耐久性・防水性に優れた材料で、床のクッション材としての利用に向いています。

断熱性については、壁材で利用した発泡ポリエチレンもそうですが、製品の製造方法によって樹脂の内部に取り込まれる気泡の数が異なりますので、

あくまで断熱性が高いことを期待して利用しています

※コルクと同等かそれよりやや低い熱伝導率を想定。

全てコルクでできたフロアマットもありますが、高価であり、コルクの機能は表面のみで問題ないため安価なマットを選定しています。

 

フロアマットの断熱性能はこちらの記事で整理していますので、ご参照ください♪

社宅断熱DIYでよく使う断熱材を比較【XPS・EPE・EVA】

 

 

材料②シリコンコーク
#59084[ボンド製:防カビ材入り、透明]
http://www.bond.co.jp/bond/detail/001565002235/

 

壁断熱の際はセメダイン製の“シリコンシーラント”を用いましたが、材質や使い方は同じです。

断熱材やシリコンシーリング材は色々なメーカーから製品が出されていますが、同じ材質の製品であることが確認できれば、楽天市場やYahoo!ショッピング、Amazon、モノタロウ等の販売サイトで

最も安価に購入が可能な組み合わせで購入するようにしています。

※この時は20本まとめ買いで送料無料にしましたが、生ものですので買いすぎには注意です(笑)

水気がある部屋にマット等を敷き詰める場合は、隙間に入り込んだ水分でカビが生えますので、今回もシリコンによる密封を試みました。

 

施工方法

コルク付フロアマットがジョイント式のため、届いたマットを敷き詰めるだけで簡単に施工が可能です。

コルク付フロアマット1枚の外周はパズルの凸凹の突起があるため外周部分は切断することや、専用の終端材料(パンの耳のようなパーツ)を購入時に注文しておくことを検討しておく必要があります。

部屋の広さと必要な正方形のマットの枚数を確認した上で、少し多めにマットを購入しておきます。

リビングの部屋とお風呂場までの通路に敷き詰める予定でしたが、最終的にマットが少し余ったので、玄関先の廊下まで敷き詰められました。

枚数の節約のために、人が歩く部分だけ部分的に敷き詰める使い方もできますが、凸凹で掃除がしにくくなる点や気密性・断熱性を考慮して壁までの全ての床面に敷き詰めました。

家に家具をそろえる前にやっておくことがポイントです。

全て敷き詰めたところでシリコンを詰めていきます。

コルク付フロアマットのつなぎ目はパズルのようになっていてクッション性の高いEVA樹脂が密着していたため、シリコンは壁と床の境界の外周のみに使用しました。

虫の隠れ家にならないように隙間はしっかり埋めます。

シリコンを使用するときは十分に換気を行います。

完成後の写真を添付します。

あまりの心地よさにマットの上でお昼寝してしまったかめでした。

夏場になって気が付いてことですが、

寒くなってきた冬場にあわてて敷き詰めたフロアマットが熱膨張し、床面から浮き上がるといった問題が発生しました

購入した製品のEVA樹脂中にも目には見えない空気の気泡がたくさんあることが分かって嬉しい反面、浮き上がったマットの下にカビが生えないか心配しています。

将来的にマイホームを建てる際には、熱膨張を考慮した構造設計や材料選定を心がけたいと思います。

今回のマットについては、少し空間的余裕を持って無理に敷き詰めすぎない方が良いと言えます。

感想

簡単施工で社宅の床断熱が実現できるため、コルク付フロアマットを使用した床材の改善は非常にオススメです

引越しの場合でも、壁断熱と違ってすぐに片付けられそうな点がGoodです。

また、ヒーター②のような電気カーペットを使用する場合は、相乗効果でヒーターのエネルギー効率が上がるように思えます。

温かい空気は対流で空間の上の方に昇っていきますので、まずは足元の断熱を行い低い位置にヒーターを配置することで、体感温度が上がり過ごしやすくなると感じました。

いつも考え事をしているかめは、手足が冷たくなっていることに気付かず頭ばかりが熱くなって非常に体に悪いので、床断熱+床暖房については引き続き研究し続けたいと思います。