スメタナ「わが祖国」第5曲と第6曲について

紹介するのは、スメタナ作曲「わが祖国全6曲の最後の2曲で各々「ターボル」「ブラニーク」という曲名が付いています。

初演で、第1~4曲目が作曲された順に分けて演奏されたのに対して、この2曲だけは同時に演奏されました。

2曲のテーマは、15世紀チェコで起こった宗教戦争フス戦争」で、チェコの民族運動の一つとされています。

このような呼ばれ方をする理由としては、史上初めて国民軍を結成したためです。

フス戦争の由来となっているヤン・フスという人物は、チェコのプラハ大学教授でしたが、晩年にはイングランドの宗教改革に触発され、カトリック改革派となり、チェコの宗教改革を提唱した人物です。

宗教改革派は最後は破れてしまいますが、その戦いは粘りず強いものだったようです!

スメタナが「わが祖国」の最後2曲に込めた想いは、ヨーロッパの支配層に勇敢にも立ち向かった宗教改革派(国民兵士)たちへの敬意だったのです。

ちなみに、スメタナにとっては、450年前の出来事です。
今から450年前の日本は、織田信長の天下統一とかの時代です。

↑空いた口がふさがりません(・〇・;)

記事を見直すと、まるで歴史の教科書のようになってしまいましたが、曲を聴く前の予備知識として、知っておいて損がないお話ですよ~!^^

5月12日から3週間にわたり「プラハで行われる春の音楽祭」では、音楽祭の幕開けに演奏される「わが祖国」。

チェコの歴史に思いを馳せながら最後まで耳を傾けたいです♪