紫外線測定記録7(2024年4月28日@RC造賃貸マンション窓ガラス紫外線カットフィルム)

RC造賃貸マンションの窓ガラスに紫外線カットフィルムを貼り付けましたので、紫外線測定による効果の検証を行います!!


※前回の紫外線測定記録は、こちらの記事で紹介しています。

紫外線測定記録6(2022年3月27日@しまなみ海道サイクリング)

 

窓ガラスの紫外線対策

【窓ガラスの紫外線対策】として、現状でかめ(当記事の著者)が最適と考えている方法は、

屋外日よけレースカーテン屋内窓ガラス紫外線カットフィルム」です!!!

 

こちらの過去の記事において、窓ガラスの紫外線対策としてレースカーテンとフィルムを比較した結果、

・強度の強い紫外線の減衰に効果的だが100%の紫外線カットが難しいレースカーテン

・強度の強い紫外線は防ぎきれないが強度の弱い紫外線を100%カット可能なフィルム

合わせ技が最善と結論付けています。

窓の紫外線対策を比較【フィルム vs レースカーテン】

 

一方で、屋外に日よけやカーテンを設けるのは扱いにくいため、

レースカーテンは屋内設置に落ち着いております。

 

景観を損ねない範囲で、

紫外線を選択的にカット可能な、

【最新の紫外線カットフィルム】

を今回は比較検討してみたいと思います!!!

※過去に社宅の窓ガラスに紫外線カットフィルムを初めて貼り付けた時の記録は、こちらの記事に残しております。

窓ガラスの紫外線対策について

 

窓ガラスに合う商品の検討

今回紫外線対策を行う窓ガラスが、ベランダに通じる4枚の窓ガラスです。

 

下段の窓がすりガラスとなっており、上段の窓と合わせて2種類のフィルムを最終的に選定してます。

 

1.【上段用】高領域UVカットフィルム アンフェイド90 W970mm [型式:GF1406-1]【㈱サンゲツ】

 

※㈱サンゲツさんのデジタルカタログリンクはこちらから参照可能です。
https://contents.sangetsu.co.jp/digital_book/cleas22/?_gl=1*11cf09c*_ga*MjA2MDg3OTcwMC4xNzE0MjgyMTUx*_ga_84EXXWDYNY*MTcxNDI4MjE1MS4xLjAuMTcxNDI4MjE1MS42MC4wLjA.

 

◆かめ注目ポイント

✅JIS A 5759 の紫外線透過率測定領域(300~380mm)に加えて、UV-A波長域の380~400mmの範囲の紫外線も99%以上カット。

✅PET基材の50μm厚フィルムで飛散防止効果あり。

✅10cm単位でのカット販売。

※画像はこちらの㈱サンゲツさんのデジタルカタログより切り取って引用しました。
https://contents.sangetsu.co.jp/digital_book/cleas22/book/pdf/13.pdf

 

ある波長を境に急激に強度を減衰させることは難しいので、

🔥本気で紫外線カットするなら可視光領域も多少犠牲にする必要があるという点がとても勉強になりました🔥

 

ブルーライトが減衰することにより、若干フィルムが黄色っぽいですが、

窓ガラスに貼り付けた時の見た目ではほとんど分かりません。

※写真は何重も巻き付けてあるロールの状態ですので、黄金色に輝いています(笑)

 

消費者のニーズに応えるために研究開発された高機能フィルムですね♬

 

 

2.【下段用】型板ガラス用フィルム フリーフィットⅢ W970mm [型式:GF1421-1]【㈱サンゲツ】

 

◆かめ注目ポイント

✅JIS A 5759 の紫外線透過率測定領域(300~380mm)の紫外線を99%以上カット。

✅PET基材の100μm厚フィルムでアンフェイド90よりも高い飛散防止効果が期待される。

✅すりガラス(型板ガラス)の凸凹がある屋内面から貼り付けが可能。水を使用しないドライ施工。

✅10cm単位でのカット販売。

※画像はこちらの㈱サンゲツさんのデジタルカタログより切り取って引用しました。
https://contents.sangetsu.co.jp/digital_book/cleas22/book/pdf/21.pdf

 

すりガラスの凸凹面に貼り付け可能なフィルムを探すのに時間がかかりましたが、

💡㈱サンゲツさんのデジタルカタログに辿り着いて全てが解決しました💡

 

2019年に紫外線カットフィルムの購入検討をした際には、

海外メーカーのフィルム選定となりましたが、

今回、歴史のある日本のメーカーの商品が価格競争に勝利したことに感動しています!!!

 

フィルムをたくさん購入して応援したいところですが、

ガラス窓の数と引っ越しの回数は限られますので、

㈱サンゲツさんの会社早わかりサイトのリンクを掲載して応援したいと思います!!!(謎)

https://www.sangetsu.co.jp/company/hayawakari/

 

フィルムの貼り付け作業
1.フィルムをカットする。

長物のカットは、ツーバイフォー材を「当て木&カッティングマット」として利用することできれいな直線が得られます。

※8枚カットするのに4時間ほどかかりましたので、カッティング精度に自信がない場合は、サイズ指定して購入するのがベストです👍

 

2.下段すりガラスのフィルムを貼り付ける。

水を使用しないドライ施工なので、貼り付けるだけで完了です♪

 

施工済み(左)とフィルムなし(右)で、若干の色合いの違いが確認できました。

 

<紫外線測定器:SP-82UV [マザーツール製:測定波長250nm~390nm]>

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

mothertool SP-82UV マザーツール ポケットサイズ紫外線強度計 Mother Tool
価格:11,000円(税込、送料別) (2024/4/28時点)

 

<測定日時:2024年4月28日9時 晴れ@RC造賃貸マンション>

・屋外日陰:265μW/cm²

・すりガラス越し:179μW/cm²

✅すりガラス+フリーフィットⅢ越し:0μW/cm²

 

【難関】上段窓ガラスのフィルムを霧吹きで大量の水を吹きかけながら貼り付ける。

🔥この作業は慣れていないと美しく仕上げるのがかなり難しいです。対策を真剣に考えないと大やけどします🔥

 

⚡剥離フィルムを丁寧に剝がさないとしわが発生する。空中で行うと角が立って折れ線が入る。

⚡剥離フィルムを剝がした後に水で濡らした窓ガラス以外の場所に貼り付いてしまうと、剝がすときに粘着層が乱れてしわが発生する。

⚡剥離フィルムを剝がした後に粘着層同士がくっつくと絶望する。

⚡霧吹きで窓ガラスとフィルムの粘着層を十分に濡らしても、粘着力が強いために貼り直しで剥がす際にしわが発生する。

⚡窓ガラスのサイズピッタリでカットすると、少しでも位置ズレが発生したときに貼り直しとなる。

⚡フィルムの中央から水分を押し出す作業をする際に、樹脂製のへらを用意せずツーバイフォー材で代用した結果、フィルム内に気泡が残ってしまった。

⚡かめも4か所チャレンジしたが、いずれも位置合わせの貼り直しが理由で気になるしわが残留してしまった。

 

かめの印象としては、

2019年に海外メーカーのフィルムで貼り付けを行った際には、

今回の㈱サンゲツさんのフィルムより粘着力が弱かったため、

位置合わせによるしわの発生が少なくて済んでいたと感じました。

 

<測定日時:2024年4月28日12時 晴れ@RC造賃貸マンション>

・屋外日陰:142μW/cm²

・窓ガラス越し:81μW/cm²

✅窓ガラス+アンフェイド90越し:0μW/cm²

 

 

簡易チェックではいずれも仕様通りの99%カットで合格です!!!

 

Brilliant!!!

 

精密測定

ベランダに屋根があり、最も日差しが強い時間帯の日の光が窓ガラスに直接射し込まないため、

🔥4月末の晴れの日の13時の直射日光の垂直入射で性能試験を行います🔥

 

<測定日時:2024年4月28日13時 晴れ@RC造賃貸マンション>

・屋外直射日光垂直入射:3.38mW/cm² (UVインデックスかめ概算値:6.5)

※画像はこちらの気象庁の「UVインデックスとは」のサイトより抜粋しました。
https://www.data.jma.go.jp/gmd/env/uvhp/3-50uvindex_manual.html

※紫外線測定器SP-82UV [マザーツール製]の測定結果から、UVインデックスを概算する方法はこちらの記事で検討しています。

紫外線測定記録4 (UVインデックスを概算)

 

✅アンフェイド90越し:16μW/cm² (紫外線カット率99.5%以上)

✅フリーフィットⅢ越し:85μW/cm² (紫外線カット率97.5%以上)

 

◆考察

紫外線強度が小さい場合ではいずれも99%以上カットの結果ですが、

紫外線強度が大きい場合ではフリーフィットⅢが99%を下回る結果となりました。

これは、紫外線カットフィルムの紫外線透過率の計算方法が記されているJIS A 5759「建築窓ガラス用フィルム」および、透過率の測定方法が記されているJIS R 3106「板ガラスの透過率・反射率・放射率の試験方法及び建築用板ガラスの日射熱取得率の算定方法」において、紫外線強度の具体的な指定がなく、その他の規定の条件を満たす分光測光器を利用して測定した結果であれば、紫外線99%以上カットのJIS表示が認められるためだと推測しました。

※ご参考リンク:JIS A 5759「建築窓ガラス用フィルム」
https://kikakurui.com/a5/A5759-2016-01.html

※ご参考リンク:JIS R 3106「板ガラスの透過率・反射率・放射率の試験方法及び建築用板ガラスの日射熱取得率の算定方法」
https://kikakurui.com/r3/R3106-2019-01.html

 

同じ【紫外線99%以上カット】の表示の商品でも、どの程度の紫外線強度まで99%カット可能かは実際に測定して比較する必要があると感じました!!

 

◆結論

✅アンフェイド90の方がフリーフィットⅢよりも紫外線カットの性能が高い。強い日差しに対しても優れた性能を発揮する。

✅直射日光が窓ガラスに当たらなければ、いずれも100%に近い紫外線カット率を有する。

 

 

施工中に粘着層同士がくっついて、絶望していた時間もありましたが、6時間ほどの施工で、

家の中に侵入する紫外線をほぼ全てカットすることができました

 

さらに!!!

窓ガラスの内側には、

【紫外線カット率99.5%の異次元レースカーテン】

が控えていますので、窓ガラスを開けた時の応急対策もバッチリです!!!

※前の借り上げ社宅における優れた紫外線カット性能に惚れて、RC造賃貸マンションにおいても同じレースカーテンをリピート購入しています♪

レースカーテンによる紫外線対策について

 

ただし、当記事の冒頭のグラフでご紹介した通り、レースカーテンは、

【紫外線強度の強弱に関係なく紫外線減衰率が安定している】一方で、

【目に見えるレベルの繊維と繊維の隙間から確実に紫外線は侵入している】

と思われますので、

【優れた紫外線カット性能を有する紫外線カットフィルムの採用がより効果的】

とかめは考えます。

※紫外線カットフィルムの未評価の弱点として、【経年劣化】が懸念されますのでこの点は注意が必要です。

紫外線は紫色ではないのでこの点も注意が必要です。

 

 

これからますます強度が上昇することが予想される紫外線に対し、

適切な対策を実施できるように、

これからも紫外線測定を継続していきたいと思います!!!