【RC造賃貸マンション断熱シリーズ】の第6弾として、【ユニットバス】の【内】断熱工事を行いました!
※第5弾の「壁」断熱は、こちらの記事で紹介しています。
ユニットバスの内断熱と外断熱
記事の冒頭で、【内】と強調しているように、すでにできあがっている住まいの断熱をDIYで強化する場合には、かめ(当記事の著者)は【内断熱】と【外断熱】を考えます。
【内断熱】と【外断熱】の一般的な特徴については、こちらの過去の記事で考察しており、当記事での詳細説明は省きます。
今回は、ユニットバスを【内断熱】と【外断熱】のどちらで断熱DIYするか検討した結果、
【内断熱】を実施することに決定しましたので、施工内容を紹介したいと思います★🔨
こちらの過去の記事で、【ユニットバス外断熱】も行っていますが、
どっちもやってみることで、どちらが良かったか比較することができました♪
◆【ユニットバス内断熱】DIYのポイント
- 【メリット】内断熱は空間が狭くなるとともに、壁に奪われる熱ロスが外断熱より小さくなるため、高い省エネ効果⚡が期待できる。できれば積極的に挑戦したい🔥
- 【デメリット】お湯や湿気に強くカビが発生しにくい施工方法を検討する必要がある👻
- 【デメリット】復元可能な施工方法を検討する必要がある。防カビシリコンコーキングが隙間の密封に使えない🚫
◆【ユニットバス外断熱】DIYのポイント
- 【メリット】生活空間から見えない位置に断熱材を配置するため、景観を損ねることがなく経年劣化も起こりにくい💚
- 【デメリット】ユニットバスの天井の蓋を開けて、天井裏の空間からユニットバスの外側に断熱材を配置するため、内断熱より多くの断熱材と施工時間が必要🕔場所によっては施工不能🚫
◆今回、【内断熱】が可能と判断したポイント
✅施工対象のユニットバスの天井と側面がきれいな面となっており、なおかつ空間が狭いため、施工済みの脱衣所断熱同様に、押出法ポリスチレンフォーム(XPS [EXtruded PolyStyrene foam])のはめ込みにより強度が保てると判断💡
✅㈱JSPさんの【ミラフォーム® M2RS】の透湿係数が通常のXPSの半分以下であり、ユニットバスの壁よりカビが発生しにくいことを期待✨
※㈱JSPさんのメーカー製品ページより画像を引用しました。性能などの詳細は製品ページをご参照ください。
・製品ページリンク:https://www.co-jsp.co.jp/product/kentiku/mirafoam_jyuutaku/
㈱JSPさんの【ミラフォーム® M2RS】は、断熱DIYマニアのかめ一押しの【殿堂入り】商品です!!
断熱DIY
こちらが今回の断熱対象の浴室のユニットバスです。退居の際に元通りにする必要があります!!🛁
1.採寸する。
間取りが平行・直角であることを疑って、念入りに採寸することがマジで重要なポイントです📐
ユニットバスはプラスチックの成形品だと思いますので、寸法はほとんどきれいな数字で整っていましたが、
押出発泡・切断成形品のXPS断熱材1.82m×0.91mには、運搬・保存環境要因(主に温度)の寸法誤差が発生しているため、注意が必要です(笑)
2.XPS断熱材を切断する。
【XPS断熱材の長尺1.82mをカッターナイフでまっすぐに切断する技術】が身につけば、当サイトで紹介している断熱DIYのほとんどが実施可能です♪
ミラフォーム® M2RSの特徴として、長尺に平行な方向に切断しやすく、短尺に平行な方向は切断しにくい印象です…✂
3.XPS断熱材を連結して大判のXPS断熱材を準備する。
【XPS断熱材をカッターナイフで垂直に切断する技術】が身につけば、複数のXPS断熱材の連結や直方体のくり抜きが可能です♬
連結で利用するのは、OPPテープ(かめ俗称:おっぱっぴーテープ)です!!
通常のXPS断熱材にOPPテープを貼り付けますと、表面が多孔質になっているためにテープがすぐにはがれてしまい、これまでは全面にテープを貼り付けて対策を行っていました。
しかし今回、
「ミラフォーム® M2RSの表面にはスキン層があり、テープが剝がれにくい」
ことが、過去のDIYの実績から判明しておりましたため、
【OPPテープの1枚貼りによるXPS断熱材の連結】を実行しました!!
OPPテープは防水気密テープでないため粘着力は弱いものの,
約50μmの薄さでも丈夫で安価なため、
【剝がれなければ一番カビが発生しにくい極薄テープ】と考えて今回採用してみました🎉
過去にDIY用に大量に購入したダイソーのお買い得OPPテープと、
セリアの透明度の高いOPPテープの厚みを比較しますと、
ダイソー80m⇔セリア70mの長さの関係で、ロールの厚みが同じなので、
セリアの厚み48μmに対して、ダイソーはもう少し薄いと想像しています◎
ホームセンターのテープコーナーでいろいろなテープを手に取って比較したところ、
粘着力の強いテープや気密防水テープはテープの厚みがあるものが多く、
テープの厚みによって作られる段差にカビが発生する可能性を考え、
ストックしていた極薄&良粘着OPPテープでの施工を選択しました🐢
4.大判のXPS断熱材をユニットバスにはめ込む。
あらかじめOPPテープで連結した大判のXPS断熱材には十分な強度があり、ユニットバスの壁や突起物を利用してはめ込むだけでも壁に保持されます!!
ミラフォーム® M2RSは、最も薄いもので25mmの商品となりますが、当施工における断熱性能と強度の面で十分な厚みと言えます。
ただし、この施工方法は
- 壁が平面になっていること
- 空間が狭いこと
- XPS断熱材の切断の寸法精度が高いこと
が要求されます。
また、【XPS断熱材をカッターナイフで円状にくり抜く技術】が身につけば、照明周りもきれいに仕上がります💡
5.天井の換気扇をなんとかする。
実は、ユニットバスの冬場の寒さを改善するための一番の方法は【換気扇を塞ぐこと】であり、こちらの過去の記事でも実施しています(笑)
この時はOPPテープで完全に塞いでしまっており、
気密性が高く定期的な換気を行うことが求められるRC造マンションにおいて、
健康面で非常に問題のある状況と言えます…🚑
今回は、セリアで発見したヨーロピアンなフックと換気扇カバーの脱落防止金具を利用して、
開け閉め可能な断熱扉をユニットバスの内部に構築しました♪
6.木ねじを利用して挟み込む。
シャワーを固定するためのホルダーと、ものを掛けるための水平ポールがユニットバスの壁にあり、木ねじを利用して固定されています。
近所のホームセンターで、ミラフォーム® M2RSの厚み25mm分だけ長い木ねじを調達し、ダイソーのアイスピックで木ねじの下穴を開けて、XPS断熱材の上から挟み込むように固定し直します。
7.XPS断熱材の端面にOPPテープを貼って密封する。
ユニットバスの浴槽周りとXPS断熱材の端面、またXPS断熱材同士の境界面などにOPPテープを貼って、湿気の侵入を防ぎます。
極薄OPPテープのおかげで、どこにテープが貼られているのか分からないほどきれいな仕上がりです✨
熱膨張や収縮によりXPS断熱材の端面で隙間が発生することが考えられますので、
OPPテープが季節の移り変わりで剝がれていないか、要チェックです☑
8.完成
最後の大判連結ボードを浴室の壁に導入して完成!!!
浴室にある鏡は、くり抜いたXPS断熱材をはめ込み直すことで封印しています(笑)
感想
発泡スチロールの中に閉じ込められているような状態になりましたので、
施工前と比較してはるかに暖かくなったのは言うまでもありません(笑)🌞
バスタブやガラス扉も断熱した過去の内断熱DIYでは、
防カビシリコンコーキングをふんだんに利用して最強クラスの断熱性能を実現していましたが、今回は、
【防水性能を持たせつつ、すぐに解体・復旧可能な施工方法】
という点で非常に素晴らしい仕上がりと感じています★☆🔨
※過去の【不可逆施工】の浴室断熱DIY実績はこちらの【床】【バスタブ】【壁】の3つの記事で紹介しています(笑)
また、
【浴室の天井と側面の壁に配置したミラフォーム® M2RSにカビが発生しない】
が実証されれば、
定期的に行っていたカビ掃除が免除され、
排水溝に流していたカビ取り剤の使用を止めることができ、
省エネだけでなく人にもカビにも環境にも優しいDIYと言えます♪
【RC造賃貸マンション断熱シリーズ】でメインで使用しているXPS断熱材である、
ミラフォーム® M2RSのストックが切れましたので、
ひとまず当シリーズ連載は一区切りとなりました。